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平成28年歯科診療報酬改定について考えたこと

2016/4/13

上田公認会計士事務所の 洞口 です。
今月より、改定された診療報酬が適用されています。

診療報酬本体 +0.49%
歯科 +0.61%
医科 +0.56%
調剤 +0.17%
薬価 ▲1.22%
材料価格 ▲0.11%
となっています。

歯科の改定内容としては、在宅医療や重症化予防に重点が置かれていて、かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所という体系ができたのが印象的です。
ただ、今回は、補綴の分野に着目したいと思っています。
まずは、診療行為別の点数の推移を見てみましょう。
平成26年社会診療行為別調査
上記データは、厚労省の平成26年社会診療行為別調査から抜粋したものです。補綴の点数が減っているのがわかります。
CAD/CAM冠によって点数が上がるかと思っていましたが、意外でした。

次に、国民医療費全体に占める歯科医療費の推移です。
平成26年度医療費の動向
上記データは、厚労省の平成26年度医療費の動向から数値を取り出して私がまとめたものです。
全体は伸び、医科も伸びていますが、歯科は横ばいです。
この傾向は過去何年も変化がないように思います。

こういうデータを見てから、改めて報酬改定のないように目を通します。
ファイバーポストコアが保険適用されましたが、点数は上がっていません。ほぼメタルコアと同等のものとなっています。
金属アレルギーの患者に限定されてはいますが、大臼歯へのCAD/CAM冠が保険適用されました。強度を不安視する先生方のご意見を耳にすることがありますから、判断が分かれるかと思います。
余談になりますが、CAD/CAM冠は脱離するケースが比較的多いと聞くことがありました。今回、装着加算について算定要件に改正が入っていて、「歯質に対する接着性を向上させることを目的に内面処理を行った場合」と付け加えられている点が印象に残っています。

とにかく、「メタル外し」の動きからCAD/CAM冠が普及すると、FCK(保険)とセラミック(自費)の審美性の差で自費カウンセリングをしてきた医院では、自費補綴の減少必至という状況が加速しそうです。
保険の補綴についても、国は歯科医療費を増やしていなくて、補綴点数が減っているという前述のデータから見ると、見通しが明るいとは言えないように思います。
自費については、「銀か白か」ということではなく、体に与える影響など、患者に対して多様な情報提供を行い、自費カウンセリングを行う必要がありそうです。
保険については、訪問歯科診療への取り組み、重症化予防の観点では、かかりつけ歯科医の施設基準を満たして、エナメル質初期う蝕管理加算やSPT(Ⅱ)を算定するなど、国が目指す方向を理解した取り組みが必要だと考えています。

方向性について迷いのある先生は、是非、上田公認会計士事務所の担当者にご相談いただければと思います。

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