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介護経営情報(2016年12月2日号)

2016/12/7

◆介護の自己負担、医療費と同等に引き上げ
年収383万円以上の「現役並み」世帯は3割に

――厚生労働省
 厚生労働省は、11月25日の社会保障審議会介護保険部会で、年収383万円以上と「現役並み」の所得がある高齢者の自己負担割合を、2割から3割に引き上げる案を示した。1ヶ月分の利用額が一定基準を超えた場合に払い戻しを受けることができる高額介護サービス費の上限額については、現役並み所得者だけでなく「一般」に区分される層に対しても、月額4万4000円まで引き上げたいとした。年内に同部会の了承を取り付け、来年の通常国会に改正法案を提出し、2018年度から実施したい考えだ。

医療保険では、2006年に現役並みの所得がある70歳以上を対象として、すでに3割負担を導入している。また、高額介護サービス費と同様に、一定以上の利用額を超えた場合に払い戻しを受けることができる高額療養費制度は、「一般」に区分される高齢者も、今回の厚生労働省の提案と同じ4万4000円に上限額が定められている。

同省は、医療保険との均衡を図りたい意向を示したが、介護保険制度が2000年に創設されてから、自己負担割合は1割で固定され、昨年度の改正で、年収280万円以上の世帯を対象に、初めて2割負担が導入されたばかり。高額介護サービス費の上限額についても、現役並み所得者に対して月額4万4000円に引き上げたばかりで、同会合では短期間に2度引き上げることに難色を示す声もあがった。

短期間で再度の引き上げを行う背景には、年々増加を続ける社会保障費への懸念がある。来年度予算案の概算要求では、社会保障費の伸びを6400億円としていたが、財務相の諮問機関である財政制度等審議会では、伸びを5000億円にとどめたいとしている。今回の厚生労働省の提案が実施されるのは、早くても2018年度からとなるが、支出を抑えるための枠組みを早めに固めておきたい意図があるのは明らかだ。

また、10月4日に行われた財政制度等審議会では、「一部2割負担の導入後、総費用に占める利用者負担の比率は上昇したものの、平成18~19年度(2006~2007年度)と同水準にとどまっている」とし、約10年間、実質的な利用者負担割合は上昇していないとの指摘もあった。要介護度が低い、いわゆる軽度者に対する費用額の伸び率が高くなっていることも問題視されている。中度者、重度者への給付を安定的に持続させていくため、利用者負担を引き上げる方向性は揺るがないものとなりそうだ。

◆経団連、外国人介護人材の受け入れ拡大を提言
EPA外国人介護福祉士候補者の増加を促す方策を

――日本経済団体連合会
日本経済団体連合会(経団連)は、11月21日に「外国人材受入促進に向けた基本的考え方」と題した提言を発表。EPA介護福祉士候補者について、対象資格を現在の介護福祉士から「介護職員初任者研修」に代えるとともに、年間受け入れ枠も拡大するべきとした。

現在、介護分野での外国人労働者受け入れは、インドネシア、フィリピンおよびベトナムの経済連携協定(EPA)を結んでいる3カ国に限られている。介護福祉士候補者は、昨年度までの8年間で2069名を受け入れているが、2014年度が410名、昨年度が568名と大幅な増加傾向にある。
各国からの受け入れ人数は最大300名としているが、2014年度はインドネシアが146名、フィリピンが147名、ベトナムが117名だったのに対し、昨年度はインドネシアが212名、フィリピンが218名となっており、近いうちに枠の上限まで迫ることが予想される(ベトナムの昨年度の介護福祉士候補者は138名)。
経団連は、こうした現状を受けて、経団連は受け入れ枠の拡大を提言。これは、6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2016」にある「外国人材の活用」に則ったものだ。

また、提言ではEPA介護福祉士候補者の介護福祉士国家試験の合格率が50%程度であることも指摘。一方で、候補者を受け入れている介護施設が、候補者を高く評価しているとし、希望する候補者が継続して働けるように、要件を緩和することを提案している。
具体案として挙げているのが、就労および在留資格更新のための要件を、介護福祉士資格から「介護職員初任者研修」にすること。外国人向けの介護福祉士国家試験は、全設問の漢字にふりがなを振っているほか、試験時間も一般受験者の1.5倍とするなど配慮されているが、そもそも全体の合格率も約60%と決して簡単な試験ではない。

その点、「介護職員初任者研修」は修了試験こそあるものの、介護の入門資格として位置づけられていることもあり、130時間の研修をしっかり受けていれば合格できるレベル。候補者の受け入れ枠を拡大するだけでなく、就労のための要件を緩和することで、より多くの外国人を介護人材として確保したいという狙いが見える。

11月18日の参議院本会議で「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案」と「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律案」が成立し、介護現場での外国人就労は全面的に解禁されたが、技術実習のあり方を含め、どのような道筋で介護人材を育成していくかは不透明な部分も多い。すでに実績を挙げているEPA介護福祉士候補者の育成の幅を広げることで、外国人育成のモデルケースとできる可能性は高いため、今回の提言は検討に値するものと言えよう。

◆次世代通信技術を採用した認知症高齢者の見守り捜索サービス
バッテリー耐久性が高く、3~5kmと広範囲での通信が可能

――株式会社LiveRidge
IT・IoTサービスの企画・開発を行っている株式会社LiveRidgeは、11月17日に認知症高齢者の見守り捜索クラウドサービス「LiveAir」の捜索実証実験に成功したと発表した。
「LiveAir」は、IoT向け次世代通信技術として注目されているLPWAを採用しており、低コストかつ耐久性の高いサービスとなることが期待される。本格市場導入は2017年春の予定。

IoTは、パソコンや携帯電話、タブレットなどの通信機器だけでなく、さまざまな物体に通信機能を装備させて自動制御や遠隔計測などを行う「モノのインターネット」。認知症高齢者の見守りや捜索にはうってつけだが、通信コストやバッテリーの使用時間が問題となっていた。
そこでLiveRidge社は、バッテリー消費量が極めて少なく、1つの基地局で広い範囲をカバーできるLPWA(Low Power、Wide Area)に着目。AIによる分析予測のソリューションを提供している株式会社NTTドコモと株式会社ハタプロとの共同事業である39Meisterおよび株式会社ヘッドウォータースと連携し、「LiveAir」の開発を行ってきた。

「LiveAir」は、LPWA通信技術を採用することで、対象者となる認知症高齢者が持つ発信機を小型化に成功。充電することなく、1カ月から3カ月の間利用することができる。また、数kmと広範囲の情報が取得でき、通信費も無料の方式を採用しているため低コストで済むのも大きな特徴だ。今年10月には、東京・世田谷の介護デイサービス「イデア北烏山」の協力を得て、認知症高齢者が行方不明になったことを想定した捜索実証実験を3回実施。いずれも15分以内の発見に成功している。

警察庁の統計によれば、2015年の認知症またその疑いによる行方不明者は全国で12,208人。3年連続で1万人を突破と年々増加傾向にある。有料老人ホームなどの介護施設でも、見守りシステムの整備は急務となっており、低コストを実現するクラウド型サービスは魅力的な存在と言える。現在、「LiveAir」は実証実験の相談を受け付けているほか、利用イメージが確認できる無料トライアルも実施。来年春の本格提供を前に、その性能を確かめておくのは有効な選択肢のひとつと言えるのではないだろうか。

◆リアルタイム情報も発信できる福祉・介護業界特化求人サービスが開始
成功報酬型で、友人を推薦できる「Cupid機能」も搭載

――プローバス株式会社
11月22日、プロービス株式会社は福祉・介護業界に特化した求人サービス「WellCrew(ウェルクルー)」を一般ユーザーに公開した。「恋愛結婚型」をコンセプトに、リアルな情報を公開することで定着率を高めることを狙っている。

「WellCrew(ウェルクルー)」は、従来の求人募集を「お見合い型」と定義。報酬や福利厚生を中心とした情報提供を行っていることがミスマッチの原因になっているとし、ネガティブな情報の公開も必須としている。事業所も応募者も納得したうえで採用に至る「恋愛結婚型」のリクルーティングを行うことで、質の高いマッチングが可能というわけだ。

募集記事は読者目線を意識したインタビュー風にしており、社風や仕事の内容をより具体的に伝えることができる。気になる事業所の情報を随時受け取ることのできるタイムライン機能を設けているため、リアルタイムの情報発信も可能。募集記事を見たときだけでなく、継続的に応募者とのコミュニケーションを図ることができる。

また、友人・知人を推薦できる「Cupid機能」も搭載。推薦した人が採用されれば、その人が謝礼を受け取ることのできる仕組み。介護福祉士の資格を持っていながら、仕事に従事していない「潜在介護士」の再就職のきっかけづくりにもなると想定される。

気になる費用は、成功報酬型のため、採用決定まで一切発生しない。初期費用、掲載費用も不要で、しかも早期退職返金保証も設けている。なお、応募者には「お祝い金」を用意しているが、これはプロービス社の負担となるため、事業所側は採用費用だけを考慮すれば良い。
ユーザー公開が始まったばかりなので、どの程度の人数がアクセスするかは未知数。しかし、採用にコストをかけられない場合をはじめ、低リスクで求人できる媒体であることは間違いない。ひとまず情報を記載しておいても損はないのではないだろうか。

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