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『訪問看護報酬改定』

2018/2/1

日本クレアス税理士法人大阪本部の大藪です。

 

平成30年1月26日、介護報酬改定について、社会保障審議会介護給付費分科会が答申しました。

訪問看護の内容についてまとめましたので、ご確認下さい。

 

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(3) 訪問看護

① 在宅における中重度の要介護者の療養生活に伴う医療ニーズへの対応の強化

(アの後段を除き★)

ア 看護体制強化加算の見直し

(旧) (新)
看護体制強化加算 300単位/月

看護体制強化加算(Ⅰ) 600単位/月(新設)

看護体制強化加算(Ⅱ) 300単位/月

算定要件等

○ 看護体制強化加算(Ⅰ)(Ⅱ)共通

・ 「緊急時訪問看護加算の算定者割合50%以上」の要件及び「特別管理加算の算定者割合30%以上」の要件の実績期間を現行の3月間から6月間へと変更する。

・ 医療機関と連携のもと、看護職員の出向や研修派遣などの相互人材交流を通じて在宅療養支援能力の向上を支援し、地域の訪問看護人材の確保・育成に寄与する取り組みを実施していることが望ましい。

○ 看護体制強化加算(Ⅰ) ・ターミナルケア加算の算定者5名以上(12月間)(新設)

○ 看護体制強化加算(Ⅱ) ・ターミナルケア加算の算定者1名以上(12月間)(変更なし)

○ 訪問看護事業所の利用者によって看護体制強化加算(Ⅰ)又は(Ⅱ)を選択的に算定することができないものであり、当該訪問看護事業所においていずれか一方のみを届出する。

※ 介護予防訪問看護については、もともとターミナルケア加算の算定者数の要件は課していないことから、加算(Ⅱ)のみ設け、加算(Ⅰ)は設けず、加算名は「看護体制強化加算」から変更しない。

 

イ 緊急時訪問看護加算の見直し

〇 中重度の要介護者の在宅生活を支える体制をさらに整備するため、24時間体制のあ

る訪問看護事業所の体制について評価を行うこととする。

〇 24時間対応体制のある訪問看護事業所からの緊急時訪問を評価することとする。具

体的には、現行、早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算については、2回目以降の

緊急時訪問において、一部の対象者(特別管理加算算定者)に限り算定できることと

なっているが、この対象者について拡大を図ることとする。【通知改正】

緊急時訪問看護加算 (旧) (新)
訪問看護ステーション 540単位/月 574単位/回
医療機関 290単位/月 315単位/回

○ 緊急時訪問看護加算について以下の内容等を通知に記載する。

・  1月以内の2回目以降の緊急時訪問については、早朝・夜間、深夜の訪問看護に係る加算を算定する。

 

② ターミナルケアの充実

算定要件等

○ ターミナルケア加算の要件として、下の内容等を通知に記載する。

・「人生の最終段階における医療の決定プロセスにおけるガイドライン」等の内容を踏まえ、利用者本人と話し合いを行い、利用者本人の意思決定を基本に、他の医療及び介護関係者との連携の上、対応すること。

・ターミナルケアの実施にあたっては、居宅介護支援事業者等と十分な連携を図るよう努めること。

 

③ 地域における訪問看護体制整備の推進(★)

地域における訪問看護体制整備の取組の推進を図るために、医療機関と訪問看護ステーションが相互に連携することを明示することとする。

④ 複数名による訪問看護に係る加算の実施者の見直し(★)

訪問看護における複数名訪問加算について、医療保険での取扱いを踏まえ、同時に訪問する者として、現行の看護師等とは別に看護補助者が同行し、役割分担をした場合の評価の区分を新たに創設することとする。

この場合の看護補助者については、医療保険の訪問看護基本療養費の複数名訪問看護加算に係る疑義解釈で示されている者と同様とする。【通知改正】

(旧) (新)

複数名訪問加算

○2人の看護師等が

同時に訪問看護を行う場合

30分未満の場合: 254単位

30分以上の場合: 402単位

複数名訪問加算(Ⅰ)(変更なし)

○2人の看護師等が

同時に訪問看護を行う場合

30分未満の場合: 254単位

30分以上の場合: 402単位

複数名訪問加算(Ⅱ)(新設)

○看護師等と看護補助者が

同時に訪問看護を行う場合

・30分未満の場合:201単位

・30分以上の場合:317単位

算定要件等

○ 看護補助者の要件については、医療保険で示している定義と同様とし、以下の内容等を通知に記載する。「看護補助者とは、訪問看護を担当する看護師等の指導の下に、療養生活上の世話(食事、清潔、排泄、入浴、移動等)の他、居室内の環境整備、看護用品及び消耗品の整理整頓等といった看護業務の補助を行う者のことを想定しており、資格は問わない。秘密保持や医療安全等の観点から、訪問看護事業所に雇用されている必要があるが、指定基準の人員に含まれないことから、従事者の変更届の提出は要しない。」

 

⑤ 訪問看護ステーションにおける理学療法士等による訪問の見直し(★)

訪問看護ステーションからの理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士(以下、理学療法士等という。)による訪問看護は、その訪問が看護業務の一環としてのリハビリテーションを中心としたものである場合に、看護職員の代わりに訪問させるという位置づけのものであるが、看護職員と理学療法士等の連携が十分でない場合があることを踏まえ、評価の見直しを行う。

(旧) (新)
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の場合 302単位/回 296単位/回
       ※1日3回以上の場合は90/100(変更なし)

(算定要件等)以下の内容等を通知に記載する。

ア  理学療法士等が訪問看護を提供している利用者については、利用者の状況や実施した看護(看護業務の一環としてのリハビリテーションを含む)の情報を看護職員と理学療法士等が共有するとともに、訪問看護計画書及び訪問看護報告書について、看護職員と理学療法士等が連携し作成することとする。
イ  訪問看護計画書及び訪問看護報告書の作成にあたり、訪問看護サービスの利用開始時や利用者の状態の変化等に合わせた定期的な看護職員による訪問により、利用者の状態について適切に評価を行うとともに、理学療法士等による訪問看護はその訪問が看護業務の一環としてのリハビリテーションを中心としたものである場合に、看護職員の代わりにさせる訪問であること等を利用者等に説明し、同意を得ることとする。

 

⑥  報酬体系の見直し(★)

要支援者と要介護者に対する訪問看護については、現在、同一の評価となっているが、両者のサービスの提供内容等を踏まえ、基本サービス費に一定の差を設けることとする。

<指定訪問看護ステーションの場合>

  (旧) (新)
共通 訪問看護 介護予防訪問看護
20分未満 310単位/回 311単位/回 300単位/回
30分未満 463単位/回 467単位/回 448単位/回
30分以上1時間未満 814単位/回 816単位/回 787単位/回
1時間以上1時間30分未満 1,117単位/回 1,118単位/回 1,080単位/回

理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士の場合

(※1日3回以上の場合は90/100)

302単位/回 296単位/回 286単位/回

 

<病院又は診療所の場合>

  (旧) (新)
共通 訪問看護 介護予防訪問看護
20分未満 262単位/回 263単位/回 253単位/回
30分未満 392単位/回 396単位/回 379単位/回
30分以上1時間分未満 567単位/回 569単位/回 548単位/回
1時間以上1時間30分未満 835単位/回 836単位/回 807単位/回

 

⑦ 同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬の見直し(★)

(訪問介護と同様の見直し)

 

⑧  その他(★)

現在、事務連絡において、介護保険の訪問看護と医療保険の精神科訪問看護の同一日等の併算ができない取扱いが定められているが、告示においても併算できないことを明確化することとする。

 

 

 

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訪問看護によるリハビリの報酬が大幅なマイナス改定になりました。多くの事業所が在宅のリハビリで利益を確保していたので、大変厳しい改定になったと思います。

 

介護報酬改定についてのご質問は、日本クレアス税理士法人大藪までご連絡下さい。

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