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月刊歯科医院経営ワンポイントアドバイス 2014年10月号

2014/10/22

「人財」の活用による歯科医院の増患

■歯科医院の経営資源
 会社の経営資源はヒト・モノ(商品)・カネといわれますが、それは歯科医院でも同様です。
 歯科医院でヒトとは歯科医師ご自身の他、歯科衛生士、助手、受付等のスタッフです。そして、歯科医院の報酬を生む診療行為を行うのもヒトです。つまり、歯科医院にとってヒトは最も大切な経営資源といえます。
 そのため、優秀なスタッフを獲得することや育成することは、歯科医院の増患には欠かせない要素だといえます。

■スタッフの採用
 しかし、優秀なスタッフを採用したくても応募がなかったり、応募者の人数が以前よりも少なくなっていると感じることはないでしょうか。
 厚生労働省が発表しているハローワークにおける平成26年7月の月間有効求職者数は2,124,512人であるのに対し、月間有効求人数は2,252,506人と、事業所が出している求人の数よりも仕事を探している人の数の方が少なくなっているというのが現状です。特に資格を有する歯科衛生士の採用難は顕著です。
 そのような中で優秀なスタッフを集めるためには、スタッフにとって働きやすい環境であることをアピールできるような職場づくりを行うことが大切なのではないでしょうか。

■働きやすい職場づくりのために
 日本経済新聞社が実施した2012年の調査によると、ビジネスパーソンが、働きやすい会社の条件として「重視する」と答えた項目のトップ3は次のようになっております。
【1】労働時間の適正さ
【2】休暇のとりやすさ
【3】社員の勤続年数の長さ
 そうはいっても一般の会社と違い、少人数のスタッフで経営している歯科医院にとっては、【1】【2】を実現することは難しいと思います。しかし、近年発生しているスタッフとの様々な労務トラブルは、労働時間や休日などが明確になっていないからこそ起こっていることが多々あります。
 その解決策は、就業規則を整備し、次の点を中心に労働条件を周知することです。
 労働時間を明確にしましょう。残業についてはその必要性を院長が判断するようにし、無駄な残業をしないよう規則に明記します。
 有給休暇については「計画的付与」制度を活用しましょう。予めスタッフの有給休暇を取得する日が明確になっていれば、有給休暇を取得しても対処が可能になるのではないでしょうか。
 スタッフに権利ばかり主張させるのではなく、「服
務規律」として働く上での義務を明確にしましょう。また、服務規律違反の場合には就業規則に基づいて、指導を行う体制づくりも大切です。
 働きやすい職場環境を作ることにより、離職率も減少し、応募者の増加にもつながるのではないでしょうか。

■スタッフの教育体制の充実
 優秀なスタッフを採用することだけでなく、現在のスタッフを育てるということも重要です。採用したスタッフが能力不足だからといって、代わりに優秀なスタッフを採用できる保証はありません。やはり現在のように採用が困難な状況ではスタッフ育成に主眼をおくべきではないでしょうか。
 スタッフを育成する方法として、次のようなことが挙げられます。
【1】各種研修により学べる場を提供する
【2】各種マニュアルの作成
【3】各業務のチェック表の作成(業務を行う際に気を付けるべきこと等の明確化)
 また人事考課制度を導入し、業務の能力と昇給の関係を明確にすると、よりスタッフのモチベーションがアップし、「人材」を事業所の財産となるような「人財」へと成長させることにつながります。
 きれいな花を咲かせるには良い土や水が必要なのと同様に、スタッフの定着と活用には職場環境の整備と教育が必要です。魅力ある職場づくりを行い、スタッフを育成・成長させることにより、より良い医院ができ、増患につなげることができるのではないでしょうか。

税理士法人池脇会計事務所
池脇行政書士法人
社会保険労務士
山下 美津子

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