◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
＜医院・歯科医院開業と医院経営のヒント＞
毎月第2・4金曜日にお届けいたします。
2005年12月23日 第22号
上田公認会計士事務所発行
――――――――――――――――――――――――――――――
著者へのご意見：uedacpa@mb.infoweb.ne.jp
ホームページ：http://www.uedacpa.com/index.html
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
■「頑張る医院・歯科医院を応援します」―発刊の言葉―
こんにちは、上田久之です。
このたびお医者様の開業と経営改善に役立てていただくために
「医院・歯科医院開業と医院経営のヒント」というメルマガを発行
することにいたしました。今回で第22号となります。
私どもは300近くの医療福祉機関様の会計顧問・アドバイザーとして
医療福祉機関経営のお手伝いをしてまいりました。また、200以上の
医院・歯科医院の開業のご支援をさせていただきました。
その中でいろいろな問題に直面し、お医者様と一緒に問題を解決
していく中で、様々なノウハウを蓄積してまいりました。
日本には医療法人だけでも全国に37000以上もあり、毎年多くの
医院・歯科医院が開設されています。今までは医療費は年々増加の
一途をたどりお医者様の収入もそれなりに保証されてきました。
しかし、今後団塊の世代が定年を迎え高齢化社会に突入したときに
今の収入が保証されるとは限りません。
また、日本の医療制度はフリーアクセスということで患者さんが
医療機関を自由に選ぶことができます。
今後は医療制度の変革と患者さんによる医療機関の選別が一層進む
と考えられ、お医者様にも経営感覚が非常に要求される時代に
なります。
この多難な時代の幕開けに当たって、私どもが今までに蓄積して
きたノウハウを１人でも多くの医療関係者の方のためにほんの少し
でもお役に立てれば幸いです。
私たちは「頑張る医院・歯科医院」を応援します。
上田公認会計士事務所 上田 久之
――――――――――――――――――――――――――――――
＜今回の目次＞
【医院・歯科医院開業と医院経営のヒント】
【次回の無料相談会】
【特典の紹介】
【スタッフ紹介】
【新規開業セミナーDVDのご案内】
※今回も「セミナー情報」の予定を変更しまして、
「新規開業セミナーDVDのご案内」をお届けさせていただきます。
【姉妹編メルマガの紹介】
【次回の予告】
【編集後記】
【感想をお寄せください】
――――――――――――――――――――――――――――――
■【医院・歯科医院開業と医院経営のヒント】
今回は「ホームページを核としたクリニックの開業告知の方法」の
予定を変更しまして、１１月２７日に弊事務所で行ったセミナー
の内容についてお知らせいたします。
ホームページを核とした開業告知の内容については来年の２３号から
再スタートいたします。
さて、弊事務所では、４００社近いクライアント様向けに時節に合った
セミナーを随時開催いたしております。
今回はちょうど医療改革協議会で医療制度改革大綱が議論されている
最中で非常に時宜を得た内容のセミナーとなりました。
セミナーの内容は以下のとおりです。
（１）「家庭医の実践」 木戸友幸先生 医療法人 木戸医院 副院長
日本内科学会認定内科専門医
米国家庭医専門医 米国ニュージャージー州医師免許
（２）「診療所の治験事業」 橋本実氏 株式会社ヘルスネット
SMO事業部事業企画部長
試験事業サポートコンサルタント
（３）「医療法人制度改革への対応」 上田久之 弊事務所所長
医業経営支援専門特化会計事務所
――――――――――――――――――――――――――――――
（１）「家庭医の実践」木戸友幸先生の講演の抜粋
家庭の専門性とは、「総合する専門医療」といえます。これは従来の
「分化する専門医療」の対極にあるといえます。
このことを、８０年代の初頭の米国で学び、その後、国立病院を中心に
その実践、教育に当たってきました。
木戸医院継承に先立ち、パリにて邦人の家庭医として、２年半の間、
自らの理想の医療の実験を行うことができたのは幸運でした。
９７年に帰国後、親の反対を押し切り、４０年来の木戸医院の全面
改築に踏み切りました。
その結果、想像をはるかに超える患者数の増加を見ました。現在、
地域の家庭医として診療する傍ら、診療所研修にも力を入れ、次代
の良質な家庭医を育てる努力も続けています。
家庭医の機能
１．地域住民が最初に受信する医師である
２．その後、原則的には継続的に診療する
３．臓器別ではなく包括的な診療をする
４．マニュアルに合わせた診療ではなく、個人に合わせた
診療をする
５．家族全体の診療をする
６．科学的な最新の医学的知識のもとでの診察をする
日本の医療の特徴
１．国民皆保険
２．開業医の患者数は非常に多い
３．国民の医療機関に対するアクセスは最高にいい（近くて安い）
４．開業医と地域の関係は良好
５．病診連携は改善中
６．医療指標は良好だが、その割には患者満足度は低い
私の目指す「家庭医療」
１．患者満足度を最優先（対話重視）
２．99年に新築。「上品な豪華さ」を目指す。
３．良好な病診連携を生かし、軽装備で診療を行う
４．地域の医療資源を最大限に活用する（地域ケア会議の議長を
務める）
５．米国留学中に開業医がボランティアとしてシニアレジデントを
引き受けていたのに刺激を受け、後進の育成が使命だと感じる
ようになった
指導医のメリット
１．若い人から元気と情報をもらう
２．人脈の青田買い（教え子が偉くなる）
３．自らの知識の整理
４．診療所の宣伝にもなる（北海道でも評判）
開業医へのメッセージ
１．ないものねだりはやめよう
２．評論家であると同時に行動家になろう
３．もてる才能を１００％使えばいける
４．大きな戦略＋臨機応変の作戦
（２）「診療所の治験事業」 橋本実氏
2006年度の診療報酬の改定で２〜５％引き下げられることが新聞で
報道されている。
診療所で治験を受託した場合、１症例で30〜50万円の収益が見込
まれる。だいたい10症例前後が多い。
◆治験推進に伴うメリット
製薬企業 新薬開発促進による業容の拡大
病院・診療所 先端薬物療法へのアクセス
世界最新医薬開発情報の入手
ステータスの向上
新患・集患のメリット
収益の改善
治験担当医師 知的充足
最新の医療への参画
対象疾患への知識の集積
地域医療界の専門家としての地位の確立
学術雑誌への投稿（学会発表）
インセンティブとしての対価
患者ボランティア 最先端新薬試用の機会
優先診療
新薬開発への参画・貢献
１回当たり7,000円から10,000円の治験に関する検査
費用の支給
社会 先端薬物療法の早期導入
医療革新への貢献
患者QOLの改善
医療費の削減
◆背景
・国内メーカーの研究開発予算の増加
・外資系メーカーの治験ニーズの高まり
・市販後臨床試験の増加
・治験実施主体が大病院から中小病院へ移行
・生活習慣病、予防医薬に対する研究開発志向
・製薬メーカーのアウトソーシング比率の増加
◆治験を行う医療機関のメリット
１．治験を通して最新の医薬品の動向を知ることができます。
２．治験により得られたデータは日本はもとより、世界中に使用
されますので、治験実施医療機関として世界で公表されます。
３．より良い新薬が少しでも早く承認されることで、病気で困って
いる多くの患者の治療に役立てられ、社会にそして医療の発展
に貢献できます。
４．地権に必要な経費（メーカーとの折衝にもよりますが、１症例
あたりおよそ30万円から50万円を想定しております）が依頼者
から医療機関側に支払われますので、治験を経営の一環として
お考えいただくことができます。
◆治験を行う医療機関の負担
１．治験に関する標準業務手順書（SOP）の制定
（ヘルスケアネットのノウハウを活かし、SOP（案）を作成し制定
まで支援します）
２．治験事務局スペース、同意説明スペースの確保
（書類の保管およびCRCの作業を実施するスペースの確保が必要です）
３．事務局担当者（窓口）の決定
４．治験審査委員会（IRB）の設置
◆ヘルスネットによる支援
実務の多くをヘルスネットのCRCが実施し、治験責任医師（分担医師）
の治験業務を軽減し、治験の品質向上に寄与いたします。
（３）「医療法人制度改革への対応」上田久之 弊事務所所長
◆個人医院と医療法人の違い
個人医院 医療法人
管理者 開設者（個人）本人 医療法人の理事
施設の帰属 開設者
（開設者が死亡した場合には廃止） 医療法人
（理事長が死亡してもなくならない）
会計期間 1月1日〜12月31日 定款で定めた事業年度
届出関係 右記は不要 決算届、役員変更届
純資産登記、登記完了届
相続税 医院の財産に対して課税 医療法人の出資持分に対して課税
◆医療法人の特徴
１． 配当の禁止
（医療法人の非営利性を鑑み、出資者に対する配当は禁止。医療法54条）
２． 業務の制限
（原則として、病院・診療所・介護老人保健施設の運営しかできません）
３． 設立と解散は許可制
（医療法人の設立・解散には、医療審議会の審議と都道府県知事の認可
が必要です）
◆医療法人のメリットとデメリット
メリット
１．事業承継がスムーズ
２．実効税率が所得税よりも低い
３．複数の医療施設を開設できる
４．役員退職金の支給、生命保険の加入など節税対策が広がる
５．社会保険診療報酬の源泉徴収がなくなる
デメリット
１．運営組織が複雑になる
２．債権者の財務諸表閲覧請求がある
３．医療法改正による個人財産権の喪失
４．厚生年金が強制適用
◆普通医療法人向けの主な改正
１．特別の利益供与の禁止 不明朗な役員貸付金等の返済
２．退社時の時価払戻の禁止 最初の出資額のみ
３．残余財産の帰属先の限定 他の医療法人もしくは国庫に帰属
４．役員等の親族割合の制限 （削除）
５．医療法人会計基準の適用 （削除）
◆医療法人制度の改正方向
現行 時価払戻と出資額限度の２方式
改正後 認定医療法人と出資額限度法人の２方式（新設法人の時価払戻は
なくなる）
ただし、既設法人救済のため当分の間時価払戻（既設法人のみ）を認める
◆新規設立
個人診療所は出資限度額法人のみ新設できる
（時価払戻法人は認められない）
※ただし、医療法人の売買はできる
◆今後の一人医療法人
駆け込みで従来型の設立が増える
新法では法人設立は激減する
次回は、通常のメルマガに戻って、ホームページを核とした開業告知の内容
について解説することにします。
お楽しみに！
＜続く＞
――――――――――――――――――――――――――――――
■12月と1月の無料相談会
12月24日（土）
1月14日（土）
1月28日（土）
※午前10時から午後4時まで
大阪市中央区内平野町１−３−１２
ａｊディナスティ大手前ビル１・２階
上田公認会計士事務所にて
――――――――――――――――――――――――――――――
■【特典の紹介】
特典１ 下記のガイドブックを無料で進呈！
「Ｑ＆Ａ診療所の新規開業ガイドブック」
お申し込みはこちらから
→ http://www.uedacpa.com/present.html
「一人医師医療法人設立の基礎知識ガイドブック」
お申し込みはこちらから
→ http://www.uedacpa.com/muryoform/present02.html
「クリニックの事業承継ガイドブック」
お申し込みはこちらから
→ http://www.uedacpa.com/muryoform/present03.html
特典２ 無料開業相談会実施中！
立地相談（阪神間）、開業準備のタイムテーブル、開業時の税務、
資金調達のポイント、開業後の収支予測 、スタッフ採用のポイント
等の無料相談を平成１８年度は無料にて実施中。
詳細は下記をご覧下さい。
→ http://www.uedacpa.com/opensoudan.html
特典３ 病医院の経営情報を無料で提供！
無料の簡単会員登録だけで経営のお役立ち情報が手に入ります。
会員登録はこちらから
→ http://www.uedacpa.com/bizup_toroku.html
――――――――――――――――――――――――――――――
■スタッフ紹介
当事務所のホームページにてスタッフ紹介のページを公開しました。
上田公認会計士税理士事務所では専門分野において実績と信頼を
築き上げて参りました。成功の獲得は、優秀なスタッフにより
成し遂げられると確信しております。各専門分野のエキスパートを
ご紹介いたします。
続きは下記をご覧下さい。
→ http://www.uedacpa.com/staff/index.html
――――――――――――――――――――――――――――――
■新規開業セミナーDVDのご案内
2005年2月に大好評で行われました『新規開業セミナー〜成功する
新規開業の条件〜』のDVDを販売することになりました。これから
医院・診療所の開業をお考えのドクターにお薦めいたします。
数量限定の特別版となっておりますので、是非、この機会に
お買い求め下さい。
【特徴】
１、開業に必要なポイントを幅広く網羅。
２、豊富な開業支援の経験を持つ講師陣が分かりやすく解説。
３、テロップ表示で分かりやすくなっております。
【内容】（講師）
１．開演挨拶（上田 久之）
２．新規開業のタイムスケジュール（相松 透）
３．開業好適地選びのポイント（相松 透）
４．診療所設計と建築のポイント（尾崎 敏明）
５．開業計画作成のポイント（田中 猛）
６．資金調達のポイント・銀行のご紹介（梅田 秀樹）
７．スタッフ採用のポイント（坂本 武）
８．開業に関する税務（上田 久之）
９．診療所と介護保険事業（相松 透）
10．閉会の挨拶（上田 久之）
※１〜５…１枚目収録、６〜10…２枚目収録
【仕様】
・DVD２枚組み（180分）
・セミナーレジメ同梱
【価格】
21,000円（送料、消費税込み）
お申し込みはこちらから
→ http://www.uedacpa.com/muryoform/dvd.html
――――――――――――――――――――――――――――――
■姉妹編メルマガの紹介
「医院経営のヒント」（創刊日：2005年6月17日）
医院の経営に役立つノウハウを上田公認会計士税理士事務所が
毎月第3金曜日にお届けいたします。
購読のお申し込みはこちらから
→ http://www.mag2.com/m/0000156564.htm
「歯科医院経営のヒント」（創刊日：2005年6月10日）
歯科医院の経営に役立つノウハウを上田公認会計士税理士事務所が
毎月第2金曜日にお届けいたします。
購読のお申し込みはこちらから
→ http://www.mag2.com/m/0000156565.htm
――――――――――――――――――――――――――――――
【次回の予告】
１、【医院・歯科医院開業と医院経営のヒント】
２、【開業計画のポイント】
３、【次回の無料相談会】 1月の相談会の日程
４、【スタッフ紹介】
５、【セミナー情報】
――――――――――――――――――――――――――――――
【編集後記】
＜医院・歯科医院開業と医院経営のヒント＞もおかげさまで第22号を
迎えることができました。
これも読者の方々のおかげと感謝いたしております。
これからも医療機関同士の競争がより一層激しくなりそうです。
変化に対応し患者様と社会生活の向上に貢献できる医業経営を
皆様とともに追求していきたいと思いますので
今後ともよろしくお願いいたします。
――――――――――――――――――――――――――――――
【感想をお寄せください】
このメルマガの内容に関して皆様方のご感想やご意見をお待ちして
います。皆様方と共に成長していくために疑問や質問等どんなご意見
でもいただければとてもうれしく存じます。
――――――――――――――――――――――――――――――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
このメールマガジンは「まぐまぐ」の配信システムで発行しています。
購読解除はこちらから→ http://www.mag2.com/m/0000147969.htm
――――――――――――――――――――――――――――――
<発信者>
上田公認会計士事務所 上田 久之
大阪市中央区道修町１−７−１０ 扶桑道修町ビル３Ｆ
TEL ０６−６２２２−００３０
FAX ０６−６２２２−００３８
ホームページ http://www.uedacpa.com/index.html
MAIL uedacpa@mb.infoweb.ne.jp
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
※メールマガジンの無断転載・引用はご遠慮下さい
■メールマガジンの登録はこちらからお願いします。
（※登録は無料です。）
■メールマガジンの解除はこちらからお願いします。
『まぐまぐ！』から発行しています。
