ホーム > ブログ > 社会福祉法人ブログ > 一億総活躍国民会議~新三本の矢~からの28年度予算案について。
上田公認会計士事務所の 津田 です。
11月26日に一億総活躍国民会議において「一億総活躍社会の実現に向けて
緊急に実施すべき対策-成長と分配の好循環の形成に向けて」が取りまとめられた
ことを受け、12月24日に平成28年度予算案の概要が内閣官房一億総活躍推進室
より発表されました。ここで社会福祉法人に関連性の高い内容の一部をご紹介いたします。
新三本の矢のうち、特に社会福祉法人に関係があるのは、
第二の矢「夢をつむぐ子育て支援:『希望出生率1.8』に直結する緊急対策」
第三の矢「安心につながる社会保障:『介護離職ゼロ』に直結する緊急対策」
に盛り込まれている対策になります。
まず第二の矢、子育て支援に係る対策では、保育人材の確保・育成に414億円
(27年度当初予算比+349億円)、児童虐待防止策に64億円(27年度比+26億円)が
盛り込まれています。待機児童解消のために設備を整備しても、サービスを提供する
人材が確保できなくてはサービスの拡充はできません。そこで、保育補助者の配置費用
の助成が創設され、118億円が計上されました。また、児童への虐待防止策としては、
養育里親の開拓等への支援が盛り込まれています。
また第三の矢、介護支援対策では、介護施設・在宅サービスの整備に423億円
(27年当初予算比±0、ただし補正予算で921億円別途計上)、介護人材の確保・
育成に163億円(27年度比+65億円。)が盛り込まれています。介護による離職を
なくすため、前倒しで介護施設の整備が進められますが、保育と同様、サービスを提供
する人材が不足しているため、介護人材の確保に向けた都道府県の取組の支援や、
介護職員に対するベビーシッター等利用料の負担軽減などに予算が計上されています。
保育、介護いずれにおきましても、ヒトの確保の問題がより切実になってきております。
監査担当者として施設の方にお話を伺っておりますと、福祉の仕事を選ぶ若い方が
減っており、また勤務しても早くに辞めてしまうため、離職率が高い状況が続いております。
今回、国において人材確保の様々な対策に予算が計上されております。福祉の現場の
安心につながる効果が出ることを切に祈っております。
さて、27年もいよいよ終わりがせまっております。
28年は、延期となっている社会福祉法の改正が通常国会で通過する見通しです。
激変する社会福祉法人の制度改正につきましては、弊事務所におきましても改正内容を
逐次追っており、顧問先様を始め、セミナーの参加者の皆様に情報提供を続けております。
28年におきましても、法案が通常国会を通過し、政省令やガイドライン等が公表され次第、制度解説のセミナーを実施いたします。
実務上対策すべき事項につき、平易にかつ具体的にお伝えいたします。
セミナーの開催が決まり次第、弊事務所HP等でご案内いたしますが、ご興味がございまし
たら直接弊事務所にご連絡下さいませ。チラシ等お送りいたします。
私ども上田公認会計士事務所は、社会福祉法人や公益法人など非営利法人支援に
高い専門性を有しておりますので、制度改正にも安心してご相談いただけます。
運営上のお悩みがございましたら、ぜひフリーダイヤル等でご連絡下さい。
それでは皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。