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診療報酬改定を介護経営に活かす。その①

2016/9/20

日本クレアス税理士法人 上田公認会計士事務所 大藪と申します。

平成28年度診療報酬改定の発表から半年がたちました。重点課題である『地域包括ケアシステム推進のための取組強化』において、“退院支援に関する評価の充実”が盛り込まれました。具体的には、病棟への退院支援職員の配置を行う等積極的な退院支援を促進するため、以前の退院調整加算を基調としつつ実態を踏まえ、新たに退院支援加算1が新設されました。居住系介護事業者の中には、この内容を病院向け営業に活かしてる事業所があります。
退院支援加算1の主な算定要件・施設基準は表の通りです。

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出典:平成28年度 診療報酬改定概要の資料に加筆
この加算が評価された理由には、「連携施設数が多いなど、退院支援に向けた他施設との連携を積極的に実施している施設では、平均在院日数が短い傾向がみられた。こうした傾向は入院期間の長い種別の病棟でより顕著であった。」「病棟に専任・専従の退院支援職員を配置している場合があり、より早期の関与やより多くの患者に対して退院支援を行えるようになる等の効果が指摘された。」(中央社会保険医療協議会 総会(第309回)入院医療等の調査・評価分科会とりまとめ(抜粋))ことなどが挙げられます。
居住系介護事業者の営業担当者に是非知っておいて頂きたいのは、病院が当該加算を取得するためには、施設にあるように、他の医療機関が介護事業所と合計20以上と連携をし、年3回以上面談しないといけないということです。
今まで、病院の退院支援部門に挨拶周りをしていても、なかなか相手にされなかった営業担当者中でも、医療機関の連携先の中に入りこむことが、今までよりも病院周りの営業が楽になり、病院からの問い合わせや、ご紹介が増えたという事例もあります。ただし、施設基準③より、「専任の看護師又は、社会福祉士が配置される病棟は1人につき2病棟、計120床までに限る」という要件があるために、営業先の病院が当該加算を取得しているのかどうかを営業段階できちんとヒヤリングしておかないといけません。
介護事業者の中には、診療報酬改定は自分たちにとってあまり関係ないと考えている人も多いようですが、国は医療・介護の改革に一体的に取り組んでいるため、診療報酬改定・介護報酬改定の内容が相互に影響しあう時代となっています。介護事業者の皆様も、医療業界の情報収集を積極的に行うことで、介護経営に活かしていきましょう。

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