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伝え方が9割

2013/5/22

大阪市中央区の上田公認会計士事務所の上田です。
日中の汗ばむほどの陽気に、行く春が惜しまれる季節です。皆様はいかがお過ごしでしょうか。

今回は、佐々木圭一氏のご著書『伝え方が9割』をご紹介したいと思います。
佐々木氏は、上智大学大学院で機械工学を学び、新卒で博報堂に入社されました。
そこでコピーライターとしての配属が決まり、伝えることの難しさに悩む中で編み出した「伝え方」を教えてくれる本です。

「伝え方には技術があり、共通のルールがある」「感動的なコトバは、つくることができる」と佐々木氏は言います。
様々な例示と共に紹介されておりますので、興味深いものをいくつかご紹介します。

①「ノー」を「イエス」に変える技術
日々を生きていると、頼みごとをする場面というのは案外多いものです。
会社であれば、お客様との商談や、同僚に仕事を依頼する、などの場面があるでしょう。
家庭であれば、母親に朝6時に起こしてほしいと頼んだり、時には奥様に小遣いの増額を頼む、ということもあるでしょうか。
思ったことをそのまま口に出して頼みごとをするのでは、相手の気まぐれ次第で「ノー」や「イエス」の結果が出てしまいます。
しかし、「ノー」をもらってしまった頼みごとを、「イエス」に変える確率を高めるための切り口があるというのです。その切り口を2つご紹介します。

・相手の好きなこと
時間があまりないのでファーストフード店に入り、フィッシュバーガーを注文したところ、どうやら時間がかかるようでした。諦めて店を出ようと考えた矢先の、店員さんのこの一言により、一転して待つことに決めたそうです。
「できたてをご用意いたします。4分ほどお待ちいただけますか?」
よく考えると、待たせて作るのだからできたてなのは当然なのですが、この店員さんはきちんと「相手の好きなこと」を使って結果を変えました。

・あなた限定
自分が自治会の役員を引き受けているとしましょう。誰も参加したくないミーティングがあるのですが、人を誘わないといけなくなりました。
この時に、「自治会のミーティングに来てください。」と伝えるだけでは、自分のメリットでしかありません。
「他の人が来なくても、○○さんだけは来てほしいんです。」
こう伝えると、「私こそが必要と思ってくれている」という風に心を満たすことができるのです。

②「強いコトバ」をつくる技術
この本によると、世の中の情報量は20年間で約530倍になっているそうです。
インターネット情報の増大というのが主因だと考えられます。情報が洪水している中では、個性のない普通のコトバでは、相手に届きません。
講師の依頼を受けることの多い私にとって非常に良い内容でしたので、2つご紹介します。

・ギャップ法
伝えたいコトバを決めて、伝えたいコトバの正反対のワードを前半に入れて組み立てます。
「これは私の勝利ではない。あなたの勝利だ。」
オバマ大統領の就任演説でのコトバです。
一緒に選挙を戦ってくれた人々を称えるコトバなのですが、あえてその前に「私」を使うことでギャップを生み出して、後半部分を強調することに成功しています。

・クライマックス法
メインの内容を話す前に「クライマックスワード」を挟むと、良い効果が得られます。
「これだけは覚えてほしいのですが」「3つのコツがあります。1つ目が~」というようなものです。
相手の集中力を戻し、もう一度話に食いつかせることができます。
私共のお客様の大半は、大変お忙しくされている経営者様です。
1日24時間の中で、多くの意思決定をされています。
面談するために頂いている貴重な時間を無駄にしないように、短い時間で的確に記憶に刺さる伝え方について、考えていかなければなりません。
著者の佐々木氏は、機械工学を学びながらも広告という分野に進んだ動機として「伝えることが上手になりたかったから」と書かれています。
一番大切なのは、「どうすれば相手により伝わるか」を一生懸命考える姿勢なのかもしれません。

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