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上田公認会計士事務所の田中です。
これは、清水哲郎先生(東京大学大学院特任教授)が書かれた本のタイトルです。
この本との出会いは、ドライブ中に何気なく聞いていたラジオがきっかけです。その模様を紹介します。
『ある壮年エリートサラリーマンが、事故により、介護の必要な体になってしまいました。
「生きているのは辛いばかり」「家族に迷惑をかける」
そしてついに「もう生きていてもしかたがない」「生きる甲斐がない」と壮年は考えます。
この壮年は、社会でもエリートと呼ばれ活躍し、家庭においても妻・娘を支えることが自分の務めであると、考えていたため、このような思考に陥りました。
皆さんは、ご自分が同じような状況になったら、どうお考えますか。』
私は答えがでませんでした。この壮年と同じ考えしか浮かばなかったのです。
ラジオは続きます。
『「自分の強さに頼り、弱さを肯定できない」というあり方の弱さがここにあります。
そもそも、この方は、妻や娘のために一所懸命に働いていた時に、妻や娘の生きる価値をどう思っていたでしょうか。
まさか「私に頼り、私が支えているこの人たちは生きるに値しない」と思っていたわけではないでしょう。支えている相手にも生きる価値があるのですから、今度支えられる側に回った時には堂々と支えられて生きる役目を果たすことが真の強さです。
誤解をおそれずいうならば、「あなたは勝ち試合だと一所懸命ですが、負け試合と認識した途端に試合を放棄するのですか」最期の日々は、人は皆、自己の弱さを露呈し、人の世話にな
ります。
これは、人が人として受ける大事な姿勢の訓練なのです。』
相互扶助の社会を創る、その一員として、どのような立場においても、その役割を果たすべき…
この考え方はひとつの回答ですが、今の私の発想にはなく、とても共感を覚えました。
上田公認会計士事務所は、医療・福祉・介護に特化した会計事務所です。人の根幹にかかわる「生老病死」に決して直接的ではありませんが、経営のお手伝いをさせていただいています。
仕事上においても、考えないといけない課題といえます。
皆さんは、どのように回答されますか。