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≪医科・歯科向け 新規開業ブログ 第五回 事業計画書について≫
日本クレアス税理士法人大阪本部の稲本です。
開業をお考えの医科・歯科の先生方を対象として、「医科・歯科 新規開業支援」をテーマにブログを更新していきたいと思います。
第五回目は『事業計画書の後編』についてです。
第一回目でお話ししましたが、新規開業に係るお金は莫大です。おおよそ5,000万円から1億円ほどかかります。
開業する費用のうち、先生方の自己資金でまかなえない分を金融機関から借入して調達することになります。金融機関からの借入の際に『事業計画書』は必要な書類です。
前篇でお話したように、金融機関からの借入額が決定したら次は開業後どのように返済していくかを 考えます。
『事業計画書』作成の流れ~
2. 返済計画を立てます
まず、開業後の収入を算出します。
診療圏分析を行って患者数を予測し、1人当たりの診療単価を設定して1日あたり
何人の患者が来るかで収入を計算します。
次に経費についてです。
毎月の費用の支払額(人件費+諸経費+薬品代・診療材料代)を算出します。
人件費は先生方が雇いたい人数または適正な人材配置を検討して下さい。
医療機器など設備投資をどのぐらいするかで減価償却費も変わってきます。
テナント開業なら毎月家賃が発生しますし、戸建開業なら固定資産税があります。
顧問税理士への顧問料も毎月発生します。
収入から経費を差引いて利益がいくらになるかを予測すると同時にキャッシュフローすなわち現預金が先生の手元にいくら残るかも予測します。
その手元に残ったお金から毎月返済していかなければなりません。
前編でも申し上げましたが、保険診療報酬が入金されるのは開業してから3か月後です
それまでは自費診療と窓口現金以外は収入がないので厳しい経営状況です。
例えば、半年間や1年間返済の据置期間があれば厳しい経営状況も楽になるでしょう
返済の据置期間を何か月に設定するかも検討する必要があります。
まとめ
『事業計画書』は金融機関からいくら借りて、その借りた額を安心して返済していくための
計画書です。
ほとんどの先生方が開業後赤字からスタートします。
患者が毎月少しずつ増えていき、何ヶ月目で赤字が黒字になるか、また納税が発生するのは
何ヶ月目からか、患者さんが1日何人きたら医院経営は安定するのかなど綿密に計画して、予測 します。
また、『事業計画書』は開業後にどのぐらい収入が上がれば人員を増やすのか、医院経営は計画 通りに進んでいるのか、先々にある医院のリニューアル工事の費用は貯蓄できるのかなど、 これからの先生方の経営の指針となるものです。
ぜひ、新規開業をお考えになられている先生方にはしっかりとした『事業計画書』を作って いただきたいと思います。
ご紹介できるたくさんの金融機関と提携しておりますので安心してお任せください。
わたくしども日本クレアス税理士法人はいつでもお手伝いをいたしますので、ご相談下さい。
ありがとうございました。