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デイサービスのライバルは?

2013/1/18

上田公認会計士事務所の洞口幹生です。

今回は、急増しているデイサービス事業所にとってのライバルについて、書きたいと思います。
「近隣のデイサービス事業所がライバルに決まっているじゃないか!」というお声が聞こえてきそうですが、まずは最後まで目を通してみて下さい。
また、呼び名の似ている、「通所リハビリ(デイケア)」「通所介護(デイサービス)」についても触れています。

まずは、デイケアとデイサービスの違いを簡単に。
デイサービスで看護職等の機能訓練指導員が行なっていたリハビリを、デイケアでは理学療法士などのリハビリ専門家が行なうというところが違います。
デイケアは、病院・診療所・老健といった医療機関でないと運営できないことも大きな違いです。

…こんなものは、Googleで検索すれば得られる情報ですので、ここで深く書いていく意味はありませんね。

それでは、24年度の改正でそれぞれのサービスにどのような役割が求められるようになったのかを、私なりに書きたいと思います。

1.デイサービスは、時間区分が変更されたことが衝撃的でしたね。
さらには延長加算のルールが変更されました。
延長加算のルール変更というのは、保険給付サービスと延長加算の谷間の部分に、実費の延長サービスを入れても、延長加算の算定は可能であるということです。

2.デイケアは、4-6や6-8という長時間サービスの報酬は減額されました。
報酬の下がっていない短時間区分で、さらに個別リハビリテーションを実施して加算を取れば、収入が増加することになりました。

さて、1と2をご覧になって、皆様は、それぞれのサービスにどのような役割があると感じられましたか?

私は次のように感じています。

まず、デイサービスについては、家族介護者を守るという役割を期待されているのだと理解しました。
いわゆる、レスパイトケアの充実ですね。
制度化されなかったものの、「お泊りデイ」というものの機能も評価はされているでしょう。
東京都や大阪府などは、独自基準を設けて対応しているくらいです。

次に、デイケアは、医療保険で行われてきた外来リハビリのバトンを受けて、回復期から維持期においてリハビリ専門家が医学的な個別リハビリを行う役割を期待されているのだと思います。

呼び名は似ていても、求められている役割は全く違うということです。

デイケアとデイサービスの関係はこの辺りまでにしておきます。

将来的にデイサービスは、本来機能である通所サービスに加えて、「宿泊できる」というサービスを付加することで生き残っていくと思っています。
長期的に宿泊をしながら通所サービスも受けるということに対しては、批判的な意見もあるように聞いています。
しかし、このサービスを望む利用者や家族がいるという事実もあります。

ここで、ようやく私なりの答えを書きます。

ライバルは、「短期入所生活介護及び短期入所療養介護(ショートステイ)」です。

医師の配置義務のあるショートステイ(基準該当サービスを除く)の安心感が活きるのか。
通所サービスでお世話になっているデイサービス事業所で夜間もケアしてもらえるという安心感が活きるのか。

利用者の安全や生活の質を確保すること、家族介護者に安心や休息を提供すること…
それぞれの観点において、近隣のデイサービス事業者だけではなく、ショートステイもライバル視して差別化を図っていかなければいけない時が来たように思います。

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