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こんにちは、上田公認会計士事務所大藪直史です。
今後の介護保険改正の影響を考えた時に、頻繁に議論に出てくるのが、利用者負担金を2割にするという案です。
今日は、このことについて考えたいと思います。
介護保険の取り巻く環境は
1.高齢者が増加
2.介護職員不足
3.財政懸念
の3つが挙げられます。
このような状況の中、本当に必要なサービスに介護給付が当てられ、そうでないサービスには、自費での対応がいづれ迫られるでしょう。
その前段階として、議論があるのが、利用者負担金を2割にすることです。
では、2割負担にした場合、果たして御社の利用者は、御社のサービスを引き続き利用して頂けるでしょうか?
恐らく、施設系・居住系サービスは、利用者はサービスを利用していくでしょう。
一方、デイサービスや訪問介護の家事援助は、利用者1人当たりの回数が減っていくのではないかと懸念しております。
その場合、利用者が本当に必要とするサービスを提供する事業者がその地域において必要とされる事業所として生き残っていくことになり、介護事業者の淘汰が本格的に始まると想定しております。
次回の改正に向けて、一度、きっちりと時間を取って自社の経営戦略を考え直す時間を取ってはいかがでしょうか。
介護保険法の改正は3年に一度ですので、企業経営においては、中期経営計画の策定の期間と一致します。次の改定に向けて、御社の中期経営計画を策定、又は見直す時期に来ていると思います。