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平成26年度介護報酬改定!

2014/1/27

上田公認会計士事務所の洞口幹生です。

消費税率アップに対応する介護報酬改定、いよいよ単位が公表されましたね。
詳しい単位等は、厚労省のページ「第98回社会保障審議会介護給付費分科会資料」をご覧になってください。

消費税率は、ご存知の通り3%上がりますが、介護報酬全体の改定率は、0.63%です。

少なすぎるではないか!
と怒り心頭な皆様のために、このカラクリについて説明します。
介護事業にかかる経費全体のうち、消費税が課税される経費の割合に対応させたから、0.63%という数字になった訳です。
この点については、私が昨年10月1日に書いた記事が大変役に立ちますので、ご一読下さい。
25年10月1日 洞口のブログへ

では、消費税の課税経費割合はどうやって算定したのでしょうか。
この根拠は、平成26年度介護報酬改定の概要という資料の中にあります。
リンク先の2ページ目、表の右下に「22.1%」という数字があります。これが、介護サービス事業全体の課税経費割合であるとして、推計された数値です。

22.1×(108/105ー1)=0.63

この計算式によって、全体の改定率が算定されたものと考えられます。

次に、この日の会議において、内田千惠子 委員が提出した資料に注目したいと思います。
内田委員は、公益社団法人日本介護福祉士会副会長を務めておられます。

この資料について、以下の文章で締め括っておられます。

介護職員処遇改善交付金が多くの介護保険事業所において活用され、また平成24年の介護報酬改定による処遇改善も一定の効果が現れているものと考えられる。しかしながら、調査結果からも明らかなとおり、給与面や、職場環境において、その効果は充分とはいえない。他方、キャリアパスや人材育成環境などの必要性が高いことから、今後、給与、職場環境に加え、キャリアパス・キャリアラダーの整備、人材育成等が求められる。介護保険制度を持続可能にするためには、さらに介護職員の処遇改善を行い、介護人材確保対策を講じるべきであり、それを実現できるよう介護報酬の仕組みについて工夫を講ずべきである。

厚労省の資料で見たことがありますが、2012年の介護職員が149万人ですが、2025年には249万人が必要となるという推計データがあります。
その一方で、2025年に向けて、75歳以上の人口だけが増加し、それ以下の年代(19歳以下・20歳〜64歳・65歳〜74歳)の人口が減少していくという構造になることが推計されています。

対象者が増えるのに、働き手がいない…
事業所としては、「目の前に仕事があるけれど、人がいないから受けることができない」という状況が生じることにもなりかねません。
人材の確保・育成というのが、今よりもさらに大きな経営課題となるでしょう。
介護保険財政も厳しいですから、それに頼らずとも収益を確保できるよう、自費サービス等の拡充も必要でしょうか。

また、介護従事者に対しては、他の産業と区別された特別な最低賃金制度を設ける等、働きやすい環境整備も必要なように思います。

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