ホーム > ブログ > 「子育て安心プラン」最終年度を迎えて
日本クレアス税理士法人
上田公認会計士事務所の 小西 です。
厚生労働省は2020年9月4日に保育所等関連状況取りまとめ及び
「子育て安心プラン」の集計結果を公表しました。
この取りまとめは、厚労省が全国の保育所等の状況を把握することを
目的に毎年実施しているものです。
今回公表されたR2年4月1日時点での取りまとめによると、待機児童数
は、12,439人で、前年より4,333人減少し調査開始以来最小の調査結果
でした。
女性の就業率は年々上昇しており、それに伴い保育の申込者も年々増加
していて、2020年4月の申込者数は約284.2万人で前年より約5.8万人
の増加でした。
政府は「子育て安心プラン」により2018~2020年度までの3年間で保育の
受け皿を約32万人分確保することを目標に掲げており、2020年度末までに
約31.2万人が拡大できる見込みです。
大阪府内で利用定員数が増加(変動なし含む)の市区町村は40で、
減少は3でした。
また、利用児童数が増加した市区町村は38で、減少は5でした。
大阪府の待機児童数を見ると、R2年4月1日時点での大阪府の
待機児童数は348人で前年より241人減少しています。
ちなみに東京都の待機児童数は2,343人(前年より1,347人減少)、
兵庫県は1,553人(前年より16人減少)となっています。
大阪府は前年よりも待機児童数の減少が顕著でした。このスピードで
減少が進むと2020年度内で待機児童数がゼロになる可能性もある
かと思います。
また、前年の集計結果において待機児童数が100人を超えていた
東大阪市は今年38人まで減少し、保育所等数が18増加、定員数803人増加が
待機児童数減少につながったと考えられます。
数値を見ると保育所等数・定員が増え、待機児童数が減っていますが
女性の就業率については上昇傾向が続いており、保育利用児童数は
年々上昇、特に1、2歳児の利用率が上昇しています。
今後も保育士不足は続く傾向にあり、保育の質への不安が強まっている
ことも視野に入れて、「子育て安心プラン」3か年計画最終年度を
整備していくことが求められます。