ホーム > ブログ > 「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議」最終報告
みなさん、こんにちは
日本クレアス税理士法人の小坂です。
当ブログでも何度か投稿させていただきました
「新しい時代の公益法人制度の在り方に関する有識者会議」について、
5月に最終報告が発表されました。
実際に実務を行う担当者として気になるのは、
収支相償原則や遊休財産に関するところになると思います。
◆収支相償原則の柔軟化・明確化
法人の経営判断で財源の配分を行い、
公益目的事業への効果的活用を促進するため抜本的に見直すとしています。
・公益目的事業の収入と適正な費用について中期的に均衡を図る趣旨を明確化。
・【公益充実資金 仮称】を創設する。
「公益充実資金」は、
公益目的事業に係る従来の特定費用準備資金及び資産取得資金を包括する資金とし、
細かな事業単位ではなく大括りな設定(例えば公1、公2等の事業単位を横断する
使途の設定)も可能になり、またいまだ認定されていない将来の新規事業のための
資金積立ても可能とする。
・指定正味財産の指定における使途制約範囲を緩和し、
最大で「法人の公益目的事業全体」と指定することも可能とする。
◆遊休財産の適正管理
現行の公益目的事業費1年相当分という上限額を超過して保有した場合には、
行政庁の定める様式に超過した理由及び超過額を、
将来の公益目的事業に使用する旨を開示し、
貸借対照表の内訳表により財務状況の透明化、
超過額が公益目的事業のために使用されることを明確化する。
また基準となる1年相当分の公益目的事業費について、
現行の「当該事業年度の公益目的事業費」から
「前事業年度までの5年間の公益目的事業の平均額」に改める。
◆その他
公益目的取得財産額について算定する別表Hをはじめとした
現行の定期提出書類の簡素化に取り組むとしています。
この最終報告は、公益法人インフォメーションにアップされています。