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クリニックニュース 2015年3月20日号

2015/3/25

特定行為に係る研修、在宅医療等支える看護師の計画的養成へ
《厚生労働省、公益社団法人 日本看護協会》

特定行為に係る看護師の研修制度が、「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律(平成26年法律第83号)」により、「保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)」の一部が改正され、平成27年10月1日から施行されることになった。これに伴い、厚生労働省より平成27年3月13日に「保健師助産師看護師法第37条の2第2項第1号に規定する特定行為及び同項第4号に規定する特定行為研修に関する省令(平成27年厚生労働省令第33号、以下、特定行為研修省令)が公布され、同年10月1日(指定研修機関の申請に係る規定は同年4月1日)から特定行為研修が施行されることとなった。また、厚労省は、3月17日付けで医政局長より各都道府県知事に向け、特定行為研修省令の施行について通知を発出し、この新たな研修制度は、看護師が手順書により行う特定行為を標準化することにより、今後の在宅医療等を支えていく看護師を計画的に養成していくことを目的としていると明記した。
特定行為は、診療の補助であって、看護師が手順書により行う場合には、実践的な理解力、思考力及び判断力並びに高度かつ専門的な知識及び技能が特に必要とされるものとして、38行為が挙げられている。具体的には、▼経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整、▼侵襲的・非侵襲的陽圧換気の設定の変更、▼人工呼吸器からの離脱、▼気管カニューレの交換、▼一時的ペースメーカーの操作及び管理、▼一時的ペースメーカーリードの抜去、▼胸腔ドレーン・腹腔ドレーンの抜去、▼胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換、▼中心静脈カテーテルの抜去、▼褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去、▼創部ドレーンの抜去、▼直接動脈穿刺法による採血、▼橈骨動脈ラインの確保、▼持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整、▼脱水症状に対する輸液による補正、▼感染徴候がある者に対する薬剤の臨時投与、▼インスリンの投与量の調整、▼硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の投与及び投与量の調整、▼持続点滴中のカテコラミン、ナトリウム、カリウム、クロール、降圧剤、糖質輸液、電解質輸液、利尿剤等の投与量の調整 ――等がある。
これらを受け、日本看護協会は特定行為研修について、「考え方と今後の活動方針」を表明した。基本的な考え方は、▼本制度を活用し、看護師の専門性をさらに発揮し、少子超高齢社会における国民のニーズに積極的に応えていく、▼本制度創設の趣旨に鑑み、在宅医療などの推進に向け、それぞれの活動場所で求められる看護師の役割をさらに発揮できるよう、本制度を推進する ――の2点。今後の方針としては、研修の推進にあたっては、特定行為のみを行うのではなく、看護の関わりの中で特定行為も含めた医療を提供することであり、本研修を修了した看護師が看護の専門性を発揮した活動を展開できるような研修を推進することを前提としたうえで、大学院教育の他、大学院以外における単位互換性の考慮、e-ラーニング等の多様な教育方法の活用の推進を掲げた。また、安全性の担保としては、▼特定行為は難易度の高い診療の補助行為のため、特定行為の実施にあたっては、安全性の担保ができるよう特定行為研修を必ず受講、▼今後も、医療や看護の安全性が向上するよう医療関係者はじめ社会に対し普及啓発の実施 ――の2点を示した。

地方を応援するサポートプランを公表
《厚生労働省》

厚生労働省は、3月13日、「まち・ひと・しごと創生サポートプラン~頑張る地方を応援します~」を公表した。これは、急速な少子高齢化が進む中、東京圏への若年層の人口移動が生じていることから、人口減少克服・地方創生という構造的な課題に対処するべく、国と地方が国民とともに今後の見通しや基本認識を共有しながら総力をあげて取り組むことが重要という趣旨のもと、官邸に設置された「まち・ひと・しごと創生本部」と連携し、厚労省内に「まち・ひと・しごと創生政策検討推進本部」が置かれ、「地方創生」に向けた施策について検討がなされていたもの。
それぞれの地域で、若い世代が充実した職業生活を営み、子供を育て、次世代へと豊かな暮らしをつないでいくために、▼雇用制度・雇用対策、▼少子化対策、▼医療・介護、福祉サービスへの基盤整備 ――について取り組み方針が示された。中でも、医療・介護については、▼安心して暮らすことができる「住まい」を提供することを前提に、「生活支援」や「予防」・「医療」・「介護」が有機的に連携して提供されるシステムを、コンパクトシティの形成とも連動して構築、▼地域における今後の医療・介護のあり方として、医療計画や介護保険事業計画と地方版総合戦略の連携、▼健康づくりを意識したソーシャルキャピタルの活用やまちづくり、▼地域医療連携推進法人や地域医療介護総合確保基金の活用とヘルスケアリートの活用、▼医療・介護サービスの供給に関する状況の「見える化」を図り、利用者が参考とできるようにする ――等が提案された。

与党に控除対象外消費税問題に関する意見具申の機会を要望
《日本医師会・日本歯科医師会・日本薬剤師会・四病院団体協議会》

三師会(日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会)は、四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)と連名で、3月11日、「与党税制協議会消費税軽減税率制度検討委員会における意見申述に関する要望」を提出し、意見具申の機会を求めた。同日の、日本医師会定例記者会見で明らかになった。
医療界では、医療機関の控除対象外消費税問題として、社会保険診療等に対する消費税の在り方について、軽減税率等の課税取引に転換することや設備投資に係る消費税の非課税還付等の要望をまとめ、抜本的解決を求めてきた。解決に向けては、税制と予算の両面にわたる課題を同時に乗り越えなくてはならず、今回、三師会と四病協は、中医協による検証と財務省における税制上の対応に関する検討はもとより、与党において主導的に検討を推進することが必要とした上で、特段の配慮を求めて要望を示した。
定例記者会見では、「医療機関等の消費税問題に関する検討会」の設置も公表。設置期間は平成27年3月10日~12月末日で、設置目的は、平成27年度の税制改正大綱で掲げられた「個々の診療報酬項目に含まれる仕入れ税額相当額分を『見える化』することなどにより実態の正確な把握を行う」についての取組みを財務省、厚労省、三師会、四病協間にて行うことにある。

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