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歯科担当者のブログ~診療実績管理表を活用する~

2015/9/25

上田公認会計士事務所の洞口です。

前回のブログでは、「原単位分析を活用する」ということで、一つの管理方法をお伝えしました。

今回は、診療実績管理表というものをご紹介します。
はじめに申し上げておくと、この手法によって得られる数値と、前回の原単位分析によって得られる数値には、重複する部分があります。

まず、この診療実績管理表を使って、どのようなデータが得られるのかを説明します。

1時間あたりのアポイント数・治療件数・キャンセル数・急患数や、
無断キャンセル率・連絡ありキャンセル率・中断率・リコール応答率などのデータが得られます。
こうしたデータを毎月継続して取り続け、どの数値をどこまで改善しようという風に目標を設定して、
改善活動に取り組んでいただいております。

ここで、活用事例を紹介します。

得られたデータの中から、中断率を下げたいとお考えになった医院様では、治療のどの段階で中断することが多いのかを調査されました。
すると、根管治療途中での中断が多いことが判明しました。
そこで対策として、根管治療を丁寧にやることがなぜ大切なのかを説いた資料を準備して、患者さんに説明してお渡しするようにしたところ、見事に改善しておられます。

他に、リコール応答率を上げたい医院様では、リコールはがきを送付するだけでなく、前日に電話を入れて、予約忘れを防ぐようにし、リコール応答率を上げておられます。

このように、うまく活用していただいている医院様はたくさんおられます。
「今月はバタバタと忙しかったし、スタッフも頑張ってくれたし、良い1ヶ月だった!」
と、こんな具合に自医院を評価されることもあるかと思います。
もちろんこれが悪いことではありませんが、「忙しかった」「頑張った」というのは、定性的な評価です。
人には感情がありますから、尺度が人によってバラバラになります。
やはり、経営者として公平な物の見方をしようと思えば、定量的な評価、つまり数字を用いた評価をしなければなりません。
誰から見ても1人は1人ですし、1,000円は1,000円です。
数字には感情がありませんから、公平な判断をするには、もってこいの素材ではないでしょうか。

では、どのようにデータを集めるのかを説明します。

医院様にしていただく作業は、毎日の診療実績データを入力することだけです。
主に、受付スタッフの方にしていただくことになります。
どんなデータを入力するかというと、予約患者数・当日キャンセル数・急患数・新患数・リコール患者数・治療終了患者数・治療中断患者数…などです。
これらの数値を、所定のシートに毎日入力していただくだけです。

定量的な評価によって公平に判断し、医院の改善活動につなげていただけることはもちろん、
スタッフ様を巻き込むことで経営者感覚を身に付けて、より一層の成長につなげていただけることと思います。

医院の改善や成長に役立つ「診療実績管理表」のご紹介でした♪

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