ホーム > ブログ > 歯科医院経営ブログ > 歯科担当者のブログ~訪問専門歯科診療所の開設が認められる?~
上田公認会計士事務所の洞口です。
厚生労働省が、訪問専門の診療所の開設を認める方針であることが、明らかにされました。
日本経済新聞社ホームページへのリンク
これが実現されたら、大きな変化となります。
広い診療室や大きな医療機器を備えなくても、事務所(自宅と兼ねてもよい)と訪問診療時に用いる器材があればよいということになるでしょうから、大幅な開業コスト減少につながります。
まだ資金力に乏しい若手の先生の開業や、医療法人の分院展開の一つにも用いられていくのかな、という気がしています。
しかし、他の面では負担が生じることもあります。
26年改定で、訪問診療といえば、集合住宅への訪問診療に関する、いわゆる集中減算があり、そのため訪問診療から撤退するような医療機関も出てきました。
厚生労働省は、そうしたことが起きないように、縛りを設けるようです。
・診療所ごとに担当地域を決め、住民から依頼があれば訪問しなくてはならないようにする
・日程調整役の事務員を置くことを義務づける
このように、やはり負担は生じます。
そして何よりも、28年改定において診療報酬でどこまで評価されるものなのか、という点が重要です。
金銭的な動機付けが、どの程度まで行なわれるのでしょうか。
訪問診療が安定的に行なわれることが、地域包括ケアシステム構築の重要な要素だと思いますので、良い形で今回の方針が前に進むことを願いたいと思います。