ホーム > FAXレポート > 医院レポート > 医療経営情報(2016年4月28日号)
◆データヘルス時代 質の高い医療の実現求める検討会始まる
加入者の健康状態に即し、より効率的な保健事業めざす
――厚生労働省
近年、健診やレセプトなどの健康医療情報は、2008(平成20)年の特定健診制度の導入やレセプトの電子化に伴い、その電子的管理が進んでいる。この科学的進歩で、従来は困難だった電子的に保有された健康医療情報を活用した分析が可能となってきた。データヘルスとは、医療保険者(公的医療保険団体)がこうした分析を行った上で行う、加入者の健康状態に即したより効果的・効率的な保健事業を指す。
国民皆保険を標榜する健康保険事業は健保組合、国民健保、協会けんぽも運営団体の財政事情は極めて厳しい状況に差し掛かっている。窮乏時代の健保を維持し発展させるべくデータヘルス時代がやってきた、いわば「エース」の登場だ。
厚生労働省は4月25日、データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた初めての有識者検討会を開催した。この日の議事は(1)本検討会の開催目的、検討の方向性等について(2)各委員の紹介(3)意見交換が主だった。
検討会の主旨は、本格的なICT(情報通信技術)時代の到来を踏まえ、効率的で質の高い医療の実現を目的として、ICTの活用、ビッグデータの活用により保険者機能を強化する新たなサービス等を検討することだ。
データヘルス計画とは
健康保険組合と事業所は、2015(平成27)年度から共同で加入者の医療機関の受診データと健診データを分析して、加入者(従業員)に対する病気の重症化予防への取り組みが求められることになった。そのための準備として、平成26年度からすべての健保組合が、データヘルス計画の策定に着手することとなった。
これは、安倍首相を議長とする産業競争力会議の成長戦略策定の一環として行われるもので、「個人・保険者・企業の健康管理の意識・動機づけを高めること」と「健康寿命延伸産業の創出」を目的としている。
具体的には、データヘルス時代にふさわしい質の高い医療を実現するため、①データヘルス事業の推進など保険者機能を強化する新たなサービス、②マイナンバー制度のインフラ等のICTとビッグデータを活用した医療の質、価値を飛躍的に向上させる新たなサービス、③ICTの活用による審査業務の一層の効率化・統一化と審査点検ノウハウの集積・統一化等、について検討する。併せて、新たなサービスを担うにふさわしい組織・ガバナンス体制について、既存の業務・組織体制を前提とせずに検討するというもの。
2013(平成25)年、政府は、「日本再興戦略」(2013年6月14日閣議決定)の中で、全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析に基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として、「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の取り組みを求めるとともに、市町村国保(国民健康保険)が同様の取り組みを行うことを推進することを掲げた。
これを受けて、厚労省は2014年3月、「健康保険法に基づく保健事業の実施等に関する指針」を改正し、「保険者(公的医療保険を行っている団体)は、健康・医療情報を活用してPDCAサイクルに沿った効果的・効率的な保健事業の実施を図るための保健事業の実施計画(データヘルス計画)を策定し、計画に基づく保健事業の実施及び評価を行う」とした。
PDCAサイクルとは人材マネジメント用語〔plan(立案・計画)、do(実施)、check(検証・評価)、action(改善)の頭文字を取ったもの〕。行政政策や企業の事業活動にあたって計画から見直しまでを一貫して行い、サイクルのように繰り返して進める。
有識者検討会の構成員は総数17名。厚労省が描く検討会で議論を交わしてほしい点は、保険者機能強化のために求められる新たなサービスの在り方だ。例えば、①データヘルスの推進『レセプトデータを地域別・業態別・世代別に分析し、保険者の健康度や疾病管理の状況を診断』『医療・介護レセプトデータと健診データの連結による生涯を通じた健康、疾病管理』等が挙げられる。
次にデータヘルス事業に必要な分析の研修等のサポート、コンサルティング等も予定される。例えば、②医療の質の向上『健診や医療機関選びに必要なデータ提供』『地域の医療提供体制や医療費の分析等に関する保険者機能の向上』『韓国HIRAをモデルとした、医療機関の質の評価、審査・分析ソフトウェアの開発の検討』等だ。ビッグデータの活用をはじめとする保険者のガバナンスの在り方も想定されている。
◆厚労省が改定Q&A第2集、救急搬送後の入院など説明
2016年度診療報酬改定 外来のついての評価見直しなど
――厚生労働省
厚生労働省は4月25日付で、2016年度診療報酬改定に関する「疑義解釈資料の送付(その2)」について事務連絡を行った。(1)一般病棟用の重症度、医療・看護必要度、(2)認知症ケア加算、(3)退院支援加算――などに関するQ&Aを掲載している。
(1)についての改定見直しは、①手術、②救命等に係る内科的治療(経皮的血管内・経皮的心筋焼灼術・侵襲的な消火器治療等)、③救急搬送、④認知症・せん妄の症状等についての評価が拡充された。
この中での疑義解釈は、救急搬送の項目がQ&Aの対象となっている。一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」の評価項目のA項目(モニタリング・処置)に「8.救急搬送後の入院」が新規に追加されている。
この点の疑義は、評価票の評価の手引に「救急搬送後の入院は、救急用の自動車または救急医療用ヘリコプターにより医療機関に搬送」と記載があるが、「転院搬送」の場合も対象になるかとの質問に対して、厚労省は「緊急時の転院搬送のみ対象となり、予定された転院搬送は対象とならない」と回答している。
(2)については、新設の【認知症ケア加算1】で、認知症ケアチームが週1回以上、各病棟を巡回することとされている。この点について厚労省は、「巡回はチーム全員が揃っていることが望ましく、少なくとも看護師を含め2人以上で巡回することが必要」と答えている。
(3)に関し、今回改定では保険医療機関における退院支援の積極的な取り組みや医療機関間の連携等を推進するための評価を新設し、従来の退院調整加算が【退院支援加算】に改変された。入院早期から退院困難な要因をもつ人を抽出して退院支援計画を立案し、退院した場合に算定ができ、他の保険医療機関や介護サービス事業所との面会などでの情報共有などを要件としている。*退院時1回=600点(一般病棟入院基本料の場合)、1200点(療養病棟入院基本料の場合)
施設基準では、医療機関の退院支援・地域連携担当者と、20以上の連携保険医療機関等の職員が年3回以上面会することが要件とされているが、厚労省は「会合や研修で一同に会することで要件を満たすことにはならない」と明確に線引きしている。
かかりつけ医の普及に向け新たな認知症地域包括診療加算
4月25日付の「疑義解釈資料の送付(その2)」の事務連絡では(1)認知症地域包括診療加算、(2)在宅時医学総合管理料等、(3)投薬―などに関するQ&Aを掲載している。
今回の改定の特徴の一つにあげられる「認知症地域包括診療加算」。これは中小病院、診療所に関係する改定内容で「外来に関する評価の見直し」を意味し、かかりつけ医の普及を推進するための改定である。このほか新設は認知症地域包括診療料、小児かかりつけ診療料の2つ。
今回の改定で、複数疾患をもつ認知症患者に対して継続的・全人的な医療を行う主治医機能(ゲートオープナー機能)を評価する【認知症地域包括診療加算】(再診料に加算30点)を新設した。算定は、「同月に、1処方につき5種類超の内服薬や、1処方につき抗うつ薬・抗精神病薬・抗不安薬・睡眠薬合わせて3種類超を含む投薬を受けていない」ことなどが条件とされる。
厚労省は「各月の最初の受診(再診)は以前の投薬に関し受診の日まで、薬剤数に関する要件を満たしている場合に限り算定できる」と回答している。なお、月初の受診時に算定要件を満たしていたものの、その後、薬剤数が増えて要件を満たさなくなった場合、その日以降算定できないが、月内の過去の受診に遡って加算を取り消す必要はないとしている。
(2)について、今回の改定で処方せんを交付しない場合の加算が創設されているが、厚労省は「その月に処方を行わない場合には算定できない」と明示している。
(3)では、F200【薬剤料】に関して、厚労省は3種類以上の抗不安薬と7種類以上の内服薬の両方に該当する場合の算定方法を、次のように明らかにした。
①3種類の抗不安薬と、4種類の「向精神薬(抗不安薬、睡眠薬、抗うつ薬、抗精神病薬)以外の薬剤」を投薬する場合、抗不安薬について所定点数の8割で、「向精神薬以外の薬剤」は所定点数10割で算定する
②一方、3種類の抗不安薬と、抗不安薬を除いても7種類の「向精神薬以外の薬剤」を投薬する場合、抗不安薬は所定点数の8割で算定した上で、「向精神薬以外の薬剤」について、所定点数の9割で算定する
◆熊本地震 感染症対策、エコノミークラス症候群の予防実施
厚労省 4月24日11時現在 被害状況、医療救援体制
――厚生労働省
厚生労働省は4月24日11時現在の「熊本県熊本地方を震源とする地震に係る被害状況」に関するまとめを発表した。
救援活動の状況に関して、急性期ニーズに替わり、避難所での医療ニーズが増大しているため、DMAT(災害派遣医療チーム)からJMAT(日本医師会災害医療チーム)の医療チームに移行しており、23日、派遣調整を実施していたDMAT都道府県調整本部の業務を熊本県医療救護調整本部に移行している。
また、DPAT(災害派遣精神医療チーム)は23日現在、25隊が活動中。22日に保健センターなどと協力して熊本市、御船、宇城、阿蘇、菊池の5保健所圏域の避難所48カ所を巡回し、数人の入院があった。
感染症に関し、厚労省は熊本市内の避難所でノロウイルス陽性が7人、インフルエンザ陽性6人が発生しているものの、現時点では集団感染ではなく単発事例と説明。また、急性感染性胃腸炎の患者22人が発生しており、保健所などがトイレの清潔保持の強化、消毒薬等の衛生資材の配布など感染防止を強化している。
医療施設の被害状況 *かっこ内の数字は日付、時刻
医療施設(4/23 20:00)熊本周辺の主要な医療機関について、被災が広範囲、被害状況の程度が重度と想定された。厚生労働省で直接確認した131施設の概況は以下の通り。
●建物損壊のリスクのある医療機関8カ所
●ライフライン(電気、ガス、水道)の供給に問題のある医療機関42カ所
●問題ない医療機関84カ所
●連絡が取れない医療機関0カ所。※131医療機関数は、4月21日から中小病院を中心に確認対象を拡充したた め、施設数が大幅に増加した(拡充以前の確認対象は71施設)。
災害医療の主な活動状況
○DPAT(災害派遣精神医療チーム)の活動
●熊本県庁内にDPAT調整本部を立ち上げ、23日現在で25隊が活動中。これまでに北海道、宮城、山形、 福島、茨城、栃木、千葉、埼玉、東京、神奈川、新潟、石川、富山、愛知、三重、大阪、兵庫、岡山、広島、山口、島根、徳島、高知、佐賀、長崎、宮崎、鹿児島、沖縄、名古屋の各都道府県から派遣されている。21日までに精神科病院から依頼のあった入院患者の転院支援を終了。
●19日付で、DPATの派遣についての更なる協力及びDPATの派遣に向けた体制整備について都道府県等に依頼、今後の派遣調整中。
●22日、保健センター等と協力し熊本市、御船、宇城、阿蘇、菊池の5保健所、圏域の避難所等48箇所を巡回、数名入院。
●19日以降、DPAT事務局(東京)のコーディネーター2名(精神科医、看護師)をDPAT調整本部(熊本)に配置して現地のニーズに的確に対応できるよう体制を強化。
●22日、DPAT活動拠点本部を熊本県精神保健福祉センターおよび熊本県こころの医療センターの2カ所に設置。
○エコノミークラス症候群への対応(長期化する「車中泊」等に因る)
●4月15日「避難所生活を過ごされる方々の健康管理に関するガイドライン」を送付し、エコノミークラス症候群予防策も含む、避難所で生活される方々の健康管理にあたり、関係者が留意する事項について情報提供。
●厚生労働省ホームページの「平成28年熊本地震関連情報」に、エコノミークラス症候群に関するページを設 け、予防策を周知。
(現地での対応状況)
●「エコノミークラス症候群の予防のために」という注意喚起のチラシを作成。4月19日、被災地で健康管理を行っている保健師の巡回にあわせて配布したほか、グランメッセ(益城町)の2,000台に配布し周知。自衛隊、警察、消防、ガソリンススタンド、コンビニエンスストアにも周知を依頼。20日夕刻、エミナース(益城町)の500台に配布済。
●さらに、エコノミークラス症候群の予防策の周知について、コミュニティラジオで放送を開始。
●車中泊している人を減らし、足を伸ばせるような環境で生活できるよう、熊本県庁に働きかけを実施。熊本県で高齢者等への宿泊施設の提供を開始。
●4月22日、車中泊が多い避難所を対象に、専門家チームが、弾性ストッキングの配布を含むエコノミークラス症候群の予防活動を実施。弾性ストッキングは履き方を誤ると逆効果になるため、配布に当たっては、巡回する保健師等が、DMAT、JMAT等と協力して、装着方法を指導しながら実施。
○栄養
●食生活支援・避難所の食事状況の把握や、離乳食、アレルギー食等が必要な被災者の支援等を行う管理栄 養士の派遣を日本栄養士学会が開始(4/22:4チーム)。
●日本栄養士会が熊本県庁内に特殊栄養食品(離乳食、アレルギー食等)ステーションを設置(4/21)。
感染症対策
○状況
●熊本市内の避難所でノロウイルス陽性が7名、インフルエンザ陽性が6名発生。
●南阿蘇中学校体育館避難所において、急性感染性胃腸炎の患者22名が発生。阿蘇保健所等がトイレの清潔保持の強化、消毒薬等の衛生資材の配布、手洗い励行のための周知ポスターの掲示など感染拡大
●再発防止を強化(4/23)
○対策
●感染症予防のため、手洗いの徹底を周知するとともに、保健師が避難所等を巡回し早期発見に努め、発見された場合は、他の避難者との接触を避け別室等での生活を徹底する等感染拡大防止に努めている。
●国立感染症研究所の専門家等を派遣し、避難所やトイレ等の衛生状況、感染症対策について把握し、避難所の管理者、熊本県担当課への指導・助言を実施(4/20)。
●避難所におけるインフルエンザ流行に備え、新型インフルエンザ対策に限定して使用する契約で製薬会社から都道府県及び国が安価で購入し備蓄しているタミフルについて、今後予防・治療用として使用することについて製薬会社から了解を得た(4/19)。
アレルギー疾患関係
①相談・ニーズの汲み上げ
熊本県と熊本市にアレルギー対応のための窓口を設置。
巡回の保健師を通じての避難所等のニーズの汲み上げ。
②子どものアレルギーへの対応
全国の自治体及び民間企業にアレルギー対応食の送付可能品目を確認。熊本県から希望品目(ベビーフード、おかゆ、ミルク等)及び数量の連絡を受け、すべて送付手配済み。
熊本県からの依頼に応じて、学会が速やかにアレルギー対応食を提供する仕組みを構築済み。8/30
避難者向けのエコノミークラス症候群防止の情報公開 厚労省
厚生労働省は避難生活を送っている人に向けて、「エコノミークラス症候群の防止と当面の水アクセス」について、リーフレットをウェブサイトに掲載し、情報提供を行っている。
リーフレットでは、エコノミークラス症候群の説明、予防方法、受診の目安などを記載。高齢者、悪性腫瘍患者、妊婦、産褥婦などは特に注意が必要であることを説明している。
また、受診の判断がつかない場合の相談先として、熊本県内の17医療機関とその電話番号を紹介。エコノミークラス症候群以外の場合でも保険証なしで医療機関を受診できることを説明し、その際に、「加入している医療保険者がわかる情報」など、医療機関に伝える内容をまとめている。
さらに、水道復旧状況、給水拠点、無料で入浴できる公衆浴場について、熊本県ホームページで確認できることや、水道が仮復旧したときの注意事項を掲載している。
◆医療・福祉業の現金給与総額、23万3,892円
毎月勤労統計調査 平成27年12月分 統計表
――厚生労働省
厚生労働省は2月23日、「毎月勤労統計調査(2015年12月分)確報」を発表した。常用労働者5人以上の約3万3,000事業所を対象に、賃金や労働時間、雇用の変動を調査している。月間の平均現金給与総額は、医療・福祉業で24万8,271円(前年同月比0.1%減)、産業全体では25万9,702円(同0.4%増)だった。
医療・福祉業の現金給与総額の内訳は、定期給与23万3,892円(同0.4%増)、特別給与(賞与、一時金など)25万7,381円(同0.6%増)。産業全体では、定期給与23万9,310円(同0.4%増)、特別給与28万4,567円(同0.4%減)だった。
月間の総実労働時間は、医療・福祉業では133.9時間(同0.1%増)で、このうち、所定外時間(早出、残業など)は5.2時間(同7.1%減)。産業全体では、総実労働時間が143.8時間(同0.2%減)で、このうち、所定外労働は11.4時間(同0.9%減)だった。
また、労働者総数は、医療・福祉業は、652.6万人(同3.4%増)、このうち一般労働者453.4万人(2.0%増)、パートタイム労働者199.2万人(同6.4%増)。さらに入職率は1.28%(同0.06ポイント増)、離職率は1.35%(同0.18ポイント増)だった。
自民党、月1万円相当の賃上げを来年度から実施するよう要請
自民党は21日の「1億総活躍推進本部」の会合で、政府が5月にも策定する「ニッポン1億総活躍プラン」に向けた提言をまとめた。「介護離職ゼロ」を実現できる環境をつくるため、サービスを支える介護職員の処遇を改善すべきと明記。キャリアアップの仕組みの構築を進めつつ、平均で月1万円相当の賃上げを来年度から実施するよう要請した。必要な財源には、税収の上振れ分などアベノミクスの成果を充てるよう求めている。出席した加藤勝信1億総活躍担当相は、「この提言を『プラン』にしっかりと活かしていきたい」と述べた。
自民党の提言の背景には、医療・福祉業の現金給与総額の内訳が定期給与は23万3,892円とほぼ横ばいで、産業全体の25万9,702円(同0.4%増―平成26年12月比)と比較するまでもなく早急な待遇改善が求められていることがある。
提言では、賃上げの具体的な手法に触れていない。本部長代行を務める田村憲久前厚生労働相は会合後、「どのように行うかは今後の議論」と説明。勤続年数などに応じて濃淡をつけることも選択肢だと語った。
提言ではこのほか、ロボットやICTの活用による負担の軽減、職場環境の改善などにも力を入れ、人材の確保につながる対策を総合的に展開すべきと主張。外国人を積極的に受け入れる姿勢も明確に打ち出し、「技能実習制度」など既存の枠組みとは別の制度も検討するよう進言した。また、「低所得の高齢者が劣悪な未届け有料老人ホームに入らざるを得ない状況を解消すべき」とも意見している。
自民党は、提言を近く正式に政府へ提出する予定。新たな「プラン」は今後の施策の土台となり、夏の参院選の公約にも反映される見通しだ。