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日本クレアス税理士法人大阪本部の大藪です。
平成30年1月26日、介護報酬改定について、社会保障審議会介護給付費分科会が答申しました。
訪問介護の内容についてまとめましたので、ご確認下さい。
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(1) 訪問介護
① 生活機能向上連携加算の見直し
自立支援・重度化防止に資する介護を推進するため、以下の見直しを行う。
(旧) (新)
生活機能向上連携加算 100単位/月 生活機能向上連携加算(Ⅰ) 100単位/月(新設)
生活機能向上連携加算(Ⅱ) 200単位/月
(算定要件等)
〇生活機能向上連携加算(Ⅰ)
・ 訪問リハビリテーション若しくは通所リハビリテーションを実施している事業所又はリハビリテーションを実施している医療提供施設(原則として許可病床数200床未満のものに限る。)の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師からの助言(アセスメント・カンファレンス)を受けることができる体制を構築し、助言を受けた上で、サービス提供責任者が生活機能の向上を目的とした訪問介護計画を作成(変更)すること
・ 当該理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師は、通所リハビリテーション等のサービス提供の場において、又はICTを活用した動画等により、利用者の状態を把握した上で、助言を行うことを定期的に行うこと
〇生活機能向上連携加算(Ⅱ)
現行の訪問リハビリテーション・通所リハビリテーションの理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が利用者宅を訪問して行う場合に加えて、リハビリテーションを実施している医療提供施設(原則として許可病床数200床未満のものに限る。)の理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・医師が訪問して行う場合
② 「自立生活支援のための見守り的援助」の明確化
自立支援の機能を高める観点から、身体介護と生活援助の内容を規定している通知(老計第10号(訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について))について、身体介護として行われる「自立生活支援のための見守り的援助」を明確化する。【通知改正】
〇 生活援助のうち、訪問介護員等が代行するのではなく、安全を確保しつつ常時介助できる状態で見守りながら行うものであって、日常生活動作向上の観点から、利用者の自立支援に資するものは身体介護に該当するが、身体介護として明記されていないものがあり、取扱いが明確でないため、明確化する。具体的には、利用者と一緒に手助けしながら行う掃除(安全確認の声かけ、疲労の確認を含む)その他利用者の自立支援に資するものとして身体介護に該当するものについて、身体介護に該当することを明確にする。
③ 身体介護と生活援助の報酬
<基本報酬の見直し>
身体介護中心型 (旧) (新)
所要時間20分未満 165単位/回 165単位/回
所要時間20分以上30分未満 245単位/回 248単位/回
所要時間30分以上1時間未満 388単位/回 394単位/回
所要時間1時間以上1時間30分未満 564単位/回 575単位/回
所要時間以降30分を増すごとに算定 80単位/回 83単位/回
<身体介護に引き続き生活援助を行う場合の加算>
生活援助加算 (旧) (新)
20分以上 67単位/回 66単位/回
45分以上 134単位/回 132単位/回
70分以上 201単位/回 198単位/回
(20分から起算して25分ごとに加算、70分以上を限度)
生活援助中心型 (旧) (新)
所要時間20分以上45分未満 183単位/回 181単位/回
所要時間45分以上 225単位/回 223単位/回
(旧) (新)
通院等乗降介助 97単位/回 98単位/回
④ 生活援助中心型の担い手の拡大
〇 介護福祉士等は身体介護を中心に担うこととし、生活援助中心型については生活援助中心型のサービスに必要な知識等に対応した研修を修了した者が担うこととする。
〇 また、訪問介護事業者ごとに訪問介護員等を常勤換算方法で2.5以上置くこととされているが、上記の新しい研修修了者もこれに含めることとする。
〇 この場合、生活援助中心型サービスは介護福祉士等が提供する場合と新研修修了者が提供する場合とが生じるが、両者の報酬は同様とする。
〇 なお、この場合、訪問介護事業所には多様な人材が入ることとなるが、引き続き、利用者の状態等に応じて、身体介護、生活援助を総合的に提供していくこととする。
⑤ 同一建物等居住者にサービス提供する場合の報酬の見直し
(旧) (新)
減算等の内容 算定要件 減算等の内容 算定要件
10%減算 ① 事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建物(養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅に限る)に居住する者
② 上記以外の範囲に所在する建物(建物の定義は同上)に居住する者(当該建物に居住する利用者の人数が1月あたり20人以上の場合) ①・③10%減算②15%減算 ① 事業所と同一敷地内又は隣接する敷地内に所在する建物に居住する者(②に該当する場合を除く。)
② 上記の建物のうち、当該建物に居住する利用者の人数が1月あたり50人以上の場合
③ 上記①以外の範囲に所在する建物に居住する者(当該建物に居住する利用者の人数が1月あたり20人以上の場合)
⑥ 訪問回数の多い利用者への対応
ア 訪問回数の多いケアプランについては、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、市町村が確認し、必要に応じて是正を促していくことが適当であり、ケアマネジャーが、統計的に見て通常のケアプランよりかけ離れた回数(※)の訪問介護(生活援助中心型)を位置付ける場合には、市町村にケアプランを届け出ることとする。【省令改正】
(※)「全国平均利用回数+2標準偏差」を基準として平成30年4月に国が定め、6ヶ月の周知期間を設けて10月から施行する。
イ 地域ケア会議の機能として、届け出られたケアプランの検証を位置付け、市町村は地域ケア会議の開催等により、届け出られたケアプランの検証を行うこととする。また市町村は、必要に応じ、ケアマネジャーに対し、利用者の自立支援・重度化防止や地域資源の有効活用等の観点から、サービス内容の是正を促す。
⑦ サービス提供責任者の役割や任用要件等の明確化による見直し
ア サービス提供責任者のうち、初任者研修課程修了者及び旧2級課程修了者は任用要件から廃止する。ただし、現に従事している者については1年間の経過措置を設ける。【告示改正】
また、初任者研修課程修了者又は旧2級課程修了者であるサービス提供責任者を配置している場合に係る減算についても、上記に合わせて、平成30年度は現に従事している者に限定し、平成31年度以降は廃止する。
イ 訪問介護の現場での利用者の口腔に関する問題や服薬状況等に係る気付きをサービス提供責任者から居宅介護支援事業者等のサービス関係者に情報共有することについて、サービス提供責任者の責務として明確化する。【省令改正】
ウ 訪問介護の所要時間については、実際の提供時間ではなく、標準的な時間を基準としてケアプランが作成される。一方で、標準時間と実際の提供時間が著しく乖離している場合には、実際の提供時間に応じた時間にプランを見直すべきであることから、サービス提供責任者は、提供時間を記録するとともに、著しくプラン上の標準時間と乖離している場合にはケアマネジャーに連絡し、ケアマネジャーは必要に応じたプランの見直しをすることを明確化する。【通知改正】
エ 訪問介護事業者は、居宅介護支援事業所のケアマネジャー(セルフケアプランの場合には当該被保険者)に対して、自身の事業所のサービス利用に係る不当な働きかけを行ってはならない旨を明確化する。【省令改正】
⑧ 共生型訪問介護
ア 共生型訪問介護の基準
共生型訪問介護については、障害福祉制度における居宅介護、重度訪問介護の指定を受けた事業所であれば、基本的に共生型訪問介護の指定を受けられるものとして、基準を設定する。【省令改正】
イ 共生型訪問介護の報酬
報酬は、以下の基本的な考え方を踏まえて設定する。この際、障害福祉制度における障害者居宅介護従業者基礎研修課程修了者に係る取扱い(30%減算)等も踏まえる。また、訪問介護事業所に係る加算は、各加算の算定要件を満たした場合に算定できることとする。
(報酬設定の基本的な考え方)
ⅰ 本来的な介護保険事業所の基準を満たしていないため、本来報酬単価と区分。
ⅱ 障害者が高齢者(65歳)に到達して介護保険に切り替わる際に事業所の報酬が大きく減ることは、65歳問題への対応という制度趣旨に照らして適切ではないことから、概ね障害福祉制度における報酬の水準を担保する。
〇障害福祉制度の居宅介護事業所が要介護者へのホームヘルプサービスを行う場合
(旧) (新)
なし
(基本報酬) 訪問介護と同様(新設)
ただし、障害者居宅介護従業者基礎研修課程修了者等については、65歳に至るまでに、これらの研修修了者に係る障害福祉事業所において障害福祉サービスを利用していた高齢障害者に対してのみ、サービスを提供できる。この場合には、所定単位数に70/100等を乗じた単位数(新設)
○障害福祉制度の重度訪問介護事業所が要介護者へのホームヘルプサービスを行う場合
(旧) (新)
なし
(基本報酬) 所定単位数に93/100を乗じた単位数(新設)
ただし、重度訪問介護従業者養成研修修了者等については、65歳に至るまでに、これらの研修修了者に係る障害福祉事業所において障害福祉サービスを利用していた高齢障害者に対してのみ、サービスを提供できる。
⑨ 介護職員処遇改善加算の見直し
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今回、同一建物における限度額計算の方法が変わったことにより、サ高住などの運営会社は、大変な報酬減の影響を受けることになります。
介護報酬改定についてのご質問は、日本クレアス税理士法人大藪までご連絡下さい。