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歯科衛生士がなぜ足りないのか…について考えました。

2018/11/14

日本クレアス税理士法人大阪本部の 洞口 です。

タイトルに書いた通り、歯科衛生士不足のことが気になっております。
色々な歯科医師にお目にかかり、お話をする中で、共通して出てくる話題です。
「歯科衛生士から応募がない」「歯科衛生士の採用が難しい」「どこにいるんだ」というような話になることが多いです。

毎年衛生士学校から卒業して国家試験に受かる方々がいるはずですよね。
しかも、ここ数年は、歯科医院数は68,000件程度で横ばいになっています。
つまり、新たに歯科衛生士になる人がいて、歯科医院数が増えていないのに、歯科衛生士はどんどん採用しにくくなっている実感がある、ということになるでしょうか。
どういうことでしょう、難しいですね。

こういうときはデータに頼ります。
まずは、こちら。

(厚生労働省 平成28年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況よりデータを引用)

就業歯科衛生士数は、右肩上がりにどんどん増えています。
歯科衛生士免許を持っていて、それを用いて業務に従事している人は増えているのです。
余計に歯科衛生士が足りない理由が分からなくなってきました。

今度は、年齢階級別に切り取ってみたいと思います。

(厚生労働省 平成28年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況よりデータを引用)

このデータだと、一定の傾向を読み取ることができるように思います。
20歳台以下の就業歯科衛生士が減少していて、30歳台以上の就業歯科衛生士が増加しているということになります。

これは推論ではありますが、常勤であることが多い世代の就業歯科衛生士が減って、パートであることが多い就業歯科衛生士が増えている、と言い換えることもできるのではないかと思うのです。(もちろん、例外があるのは承知の上です。)
週40時間くらい働けるような歯科衛生士が減って、もっと短時間でないと働けない歯科衛生士が増えたので、全体としては歯科衛生士の手が足りないようになっているのではないか、と推測しています。
平成30年4月の歯科診療報酬改定においても、歯科治療時医療管理料の施設基準の緩和(複数の非常勤歯科衛生士による常勤換算も可となった)がありました。
きっとこういうデータを捉えてのものだったのでしょう。

これも時代の変化だと考えて、働き方の多様化にどうやって適応するか、というのが新しい課題です。

・週休3日の常勤雇用制度を創設する
・医院の近く(公共交通機関を使わずに通勤できる距離)に住む従業員へ住宅手当を支給する
・パートを複数人採用してシフトを組む

これらは一例です。

人事管理面での手間は増えますが、環境変化に対応し、今以上に働きやすい職場にすることが大事なのだろう、と思います。

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