ホーム > ブログ > 保育所経営ブログ > 保育士採用における 行政の施策
日本クレアス税理士法人大阪本部 保育プロジェクトチームの川上です。
保育施設経営者の皆様におかれましては
次年度の保育士採用の方は順調に進んでおられますか?
大阪府内の保育士の有効求人倍率は全国平均(3.38倍)を
超える5.13倍に上っています。
保育所の新設に力を入れる大阪市においても
保育士採用は大きな課題となっています。
そこで、大阪市は今般ユニークな取組を発表しました。
大阪市が他府県の短大などを対象に実施した調査で
「お盆や正月の帰省費用の補助があるとうれしい」
「USJの年パス費用は大阪市を選ぶポイントになる」
といった意見があったことから
有効求人倍率が低い他府県の養成校卒業者を呼び込む施策が
決定しています。
大阪市独自事業として
★保育士ウェルカム事業
①帰省費用として 近畿圏外60千円 近畿圏内20千円
②帰省費用相当額の補助に加えて、ユニバーサルスタジオ年間パス25千円
★新規採用保育士特別給付に対する補助事業
(平成29年8月24日実施施設長会アンケート
新たに採用した保育士と既に雇用している保育士との処遇に
差がでるため事業を活用しないと回答した施設48%(246施設中117施設)を受けて)
1年目、2年目の保育士に対してのみ対象としていたものを保育士の定着を図るため
その保育士が3年目、4年目と離職せずに継続した場合も保育所等に補助を実施。
3年目~4年目 経過一時金20万円 金額合計60万円
大阪市以外でも、保育士採用をめぐっては、他の自治体も工夫が凝らされています。
明石市
採用後7年間で最大150万円の一時金支給などを実施して就職をアピールしてます。
市内の私立認可保育施設(保育所、認定こども園、小規模保育事業所)に採用された保育士が
長く働き続けることができる環境を整え、中堅保育士に至るまで、切れ目のない処遇改善を図るため
上記の施設で、保育士(正規または常勤的非常勤)として採用されると
採用後1年経過ごとに6年経過まで毎年20万円
7年経過すると30万円の一時金を支給します(合計150万円)。
※給付額150万円には、現在実施中の就労支援一時金(新卒:2年で合計30万円、潜在保育士:10万円)を含みます。
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門真市
2019年中に保育士または保育教諭として門真市で正規職員採用者に年間18万円支給
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大阪府
保育士採用のための貸付事業
保育人材の確保を図るため、指定保育士養成施設に在学し保育士資格の取得を目指す方への修学資金や
保育所等に就職する方への就職準備金、未就学児を預ける保育料の一部、施設の方への
保育補助者の雇上げ費用、保育士の子どもの預かり支援事業利用料金の一部の貸付けを実施。
保育所等で一定期間従事することなどで返還免除となる無利子の貸付けです。
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社会福祉法人単独でも、地方出身者へ、引越支度金や帰省費用を独自に支給されている
法人さまもあるようです。
給与面での待遇よりも、働きやすい職場が第一というアンケート結果はありますが
それぞれの所轄の市町村における助成について、改めてチェックされることも
必要なのではないでしょうか?