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日本クレアス税理士法人大阪本部 保育プロジェクトの 西田 です。
日本クレアス税理士法人 保育園ブログでは、保育関連の
ニュースの中で気になったものをピックアップ、ご紹介いたします。
今回は、認可保育所、認定こども園、地域型保育事業の
いずれかに、0~3歳の子を通わせている保護者を対象に
厚生労働省が2017年12月に実施したアンケート調査に
ついてご紹介します。
保護者が希望するのは、保育施設申込の時点では、公立認可
保育所又は私立認可保育所が半数以上を占めています。
理由は、「自宅から通いやすい」、「認可された施設として
安心感がある」、「園の雰囲気や園児の様子」、「園庭がある、
園庭が広い」、「就学まで同じ施設に通い続けられる」等が
多く挙げられているようです。
つまり、通いやすさを第一に、認可施設であるかどうか等を
含めた「利便性や安心感」を優先して選ぶ保護者が多いよう
です。
しかし、実際に入所した後の満足度には、「保育士・保育教
諭の質」、「保育・教育内容」、「施設整備等(施設の充実や
衛生管理)」、「保育理念・保育方針」といった、保育の質や
内容、施設整備等に関することが大きく影響している可能
性がみられました。
これらを踏まえると、保護者自身も教育方針や内容を軽視
しているということではなく、申込においては、やはり仕事
や介護等と育児の両立のために、現実的に利便性を重視
せざるを得ないという状況にあると思われます。
また、「事業所内保育所」、「家庭的保育」、「小規模保育」は、
総合満足度が「認可保育所」より高い傾向にありながら、
これらの施設を申込時点で認知している保護者は6割程度
にとどまっているようす。
このような申込時には条件的に選ばれにくい施設でも、それぞれ
の施設の良さ、独自の取り組み等、例えば、「食育に力を入れて
いる」、「少人数であり一人ひとりと向き合える、保護者とのコミュ
ニケーションが密である」などをアピールして、選ばれる施設に
なる事は可能だと思います。
その為には、国や自治体等にも協力してもらって、もそれぞれの
施設の特徴、アピールポイントを申込に来られた保護者に伝えて
もらえるようにする必要があるのではないかと思います。
参照 厚生労働省 平成29年度子ども・子育て支援推進調査研究事業
保護者が希望する保育と実際に選択される保育施設との関係について
2018(平成30)年3月
みずほ情報総研株式会社 社会政策コンサルティング部 より