ホーム > ブログ > 堺市にて特区小規模保育事業が開始される
日本クレアス税理士法人
上田公認会計士事務所の 保育プロジェクトチームの
林 です。
令和2年度より堺市にて特区小規模保育事業が開始されます。
特区小規模保育事業とは国家戦略特別区域における3~5歳児を
対象とした小規模保育事業で定員は15~19人とされています。
0~2歳児までを対象とした小規模保育事業はみなさんご存知の
ところだと思います。ただ、小規模保育所を卒園した後の受け皿が
とても少ないのが現状です。また、3歳以上児の保育無償化により、
さらに3歳からの入園が難しくなっています。
令和2年度の保育所等一斉入所の結果では、小規模保育所が
非常に多い大阪市中央区の3歳児の入所倍率が2.54倍でした。
(よどきかく2020/1/28記事より)
小規模保育所にお子様を預けられている保護者にとっては
「3歳の壁」が深刻な問題となっています。
この問題を解決すべく、これまで対象年齢を原則的に0~2歳と
していましたが、国家戦略特区内に限り原則を撤廃する特例措置が
設けられました。その措置に真っ先に手を挙げたのが堺市です。
令和2年度より市内に特区小規模保育所を3つ開所させます。
令和1年度に堺市のホームページに公表された運営事業者の
募集要項をみると、施設整備補助金として改修工事費、開所までの
賃借料の3/4(上限は補助基準額22,000千円の3/4)が
交付されます。また、内閣府の資料によると毎月の給付費の
算定基礎となる公定価格は、3歳以上児については1・2歳児
基本分単価の65/100、4歳以上児については1・2歳児基本分
単価の60/100となっています。
0~2歳児を対象とした小規模保育事業をされている法人さまにとって、
同程度の収入は見込まれませんが、
3歳以上からの受け皿を設けておくことで、
現在運営されている小規模保育所の利用人数が増える
可能性もでてくるかもしれません。
この待機児童解消に向けた取り組みは、
待機児童が多い他の市町村でも導入が進む可能性があるかもしれませんので、
事業者の募集要項がでた際には早めに対応できるよう
今から事業計画を策定されてみてはいかがでしょうか。