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厚生労働省 「社会福祉法人の認可について(通知)」(案)に関するパブリックコメントについて

2014/3/7

上田公認会計士事務所の 川上 です。

平成26年2月27日に、「社会福祉法人の認可について(通知)」(案)に関して、パブリックコメントの募集手続きが始まりました。

国の行政機関は、政策を実施していく上で、さまざまな政令や省令等を定めます。これら政令や省令等を決めようとする際に、あらかじめその案を公表し、広く国民の皆様から意見、情報を募集する手続が、パブリックコメント制度(Public Comment,意見公募手続)です。

国の行政機関が政令や省令等を定めようとする際に、事前に、広く一般から意見を募り、その意見を考慮することにより、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図り、国民の権利利益の保護に役立てることを目的としています。

今回の改正の内容は、
 1.社会福祉法人が、社会福祉法第59条に基づき所轄庁に
   提出する現況報告書及び添付書類としての貸借対照表・
   収支計算書について、標準的な様式を示し、所轄庁へ電子
   データによる方法へ変更すること。
 2.社会福祉法人に対し、現況報告書及び添付書類である
   貸借対照表・収支計算書をインターネット上で公表しなければ
   ならないこと。
 3.所轄庁に対し、所管する社会福祉法人のうち、ホームページ
   が存在しないことにより公表が困難な法人等が存在する場合
   の取扱いについて、所轄庁のホームページにおいて公表す
   ること

全国社会福祉法人経営者協議会では、
http://www.keieikyo.gr.jp/
平成26年3月6日(木)時点 登録数 2572法人 
うち、公開中 2037法人を数えているほか、既に所轄市においても、多数決算書公開がホームページ上で既になされているのが現状です。

厚生労働省の当該パブリックコメントの詳細につきましてはこちらをご参照くださいませ。
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495130290&Mode=0

2011年5月に発表されたキャノングローバル戦略研究所
 松山研究主幹の「社会福祉法人に関する研究」
http://www.canon-igs.org/event/report/pdf/110817_matsuyama.pdf
より、社会福祉法人の不十分な財務情報開示について提言がなされたのを発端として議論がすすみました。

そして、社会福祉法人は、公益性の高い法人であり、社会的な責任が大きいことを鑑みれば、国民に対して経営状態を積極的に公表し透明性を確保することにより、国民から法人に対する理解を得る努力を行うことは法人の責務であり、社会福祉法人の経営情報は、福祉サービスの利用を希望する者にとって、サービスを選択する上で重要な判断要素となるというのが改正の趣旨です。

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