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月刊歯科医院経営ワンポイントアドバイス 2014年9月号

2014/9/17

採用面接時および採用内定後のポイント

今号は、求人募集や採用面接試験、更に採用内定後のポイントについて取り上げたいと思います。
求人募集は、①ハローワーク、②歯科衛生士・歯科技工士専門学校への求人掲載、③求人情報誌(その地域のフリーペーパーを含む)、④歯科医院のホームページ、⑤協力業者、人材斡旋業者からの紹介 ――などの媒体を介した募集経路が考えられます。求人募集も重要ですが、さらに重要なのは「採用面接時の判断基準」と「採用内定後の教育」ではないでしょうか。

■1.求人情報の掲載に関して

求人募集を行う際には、職種毎にその掲載地域の給与水準、勤務時間、休診日(時間帯)等を必ずチェックしてから募集することがキーとなります。各媒体にはそれぞれの歯科医院の募集職種の給与水準が、幅広く掲載されています。給与は高ければ高いほど注目されますが、当然、スキルも要求しています。応募者は諸条件をしっかりと比較検討し、慎重に見極めているのです。

■2.採用希望者の履歴書内容に関して

①「衛生士、助手、技工士」の場合
提出された履歴書より、面接時に確認しておいた方がいいポイントが数点あります。これまでに歯科医院にて勤務した通算勤続年数と、医院毎の勤続年数については要チェックです。過去に勤務した医院の勤続年数が短い傾向にある応募者は、短期間で離職する可能性が高いと解釈できます。
作成された履歴書に▼誤字・脱字はないか、▼丁寧に作成されているか、▼手書きの場合、丁寧に書かれているか、▼写真は水平に貼付されているか ――等、提出書類として最低限のマナーを守っているか、確認しておいた方がいいでしょう。
②「受付事務」の場合
これまでの各勤務先の勤続年数等については、①と同様に確認すべき事項です。
その他、受付事務の場合は歯科医療事務経験者であれば、即戦力の期待が高まります。逆に、医院勤務実績や医療事務経験が無かったとしても、印象が良い方や接遇のスキルを身につけている方は特に貴重な戦力に育つ場合があります。先入観を持たずに志望動機や事務経験の有無を必ず確認しておきましょう。受付事務の能力開発は時間がかかります。「石の上にも3年」ではありませんが、長期的なビジョンを持って判断していくようにします。

■3.採用面接時に関して

採用面接時は、まず歯科医院に対する志望動機、医院勤務実績の有無に関わらず、過去の職歴等を聞きます。提出された履歴書において、「一身上の都合により退職」との記載がある箇所については、その退職事由に注意が必要です。
女性採用の場合、出産育児に伴い就業期間に一定のブランクがある場合は、求人募集先の職場環境で適応可能かどうか確認する必要があります。例えば、予約制であっても、来院患者が多いため終了時刻が遅くなることがある歯科医院や最新医療機器による専門治療をメインとしている医院では、双方にとってマッチするとはいえません。
また、採用面接を通じて、指示に従い責任のある行動ができるか確認しましょう。特に以下の点をチェックしておきましょう。
① 質問に対して適切な回答か
② 発声がしっかりと聞き取れるか
③ 緊張していても素直に話しているか
いくら院内インフラの適応力があっても、コミュニケーションスキルが低い場合は、院長先生や職員との意思疎通が取りづらい結果となりかねません。また、患者対応もスムーズにいかないことが予想されますので、短い採用面接において判断を下すことができるようにしなくてはなりません。
応募者の適性を見極めるための面接の質問項目は「男女雇用機会均等法」「個人情報保護法」などの観点から注意が必要になることを併せて記しておきます。

■4.採用内定~入社後の勤務態度に注目

採用内定後入社時までに①入社時誓約書、②就業承諾書、③身元引受人に関する契約書、④入社時健康診断書を採用内定者と取り交わしておく事が効果的でしょう。私の経験談になりますが、ある医院の採用者は遅刻が多く、その言い訳も合点が行かない内容ばかりでした。職場に休むと連絡しながら、院長先生には一切報告が無いこともあり、勤務態度の改善を求めたことがあります。結局、改善されませんでしたが、勤務態度が改善されない場合、身元引受人に現状説明して行動改善を求めることになります。それでも改善が見られない場合、最終的に事業主勧奨による解雇も検討せざるを得ません。このような場合に、①~④の提出書類は根拠となるのです。

■5.後悔しない採用活動を

歯科医院のチームプレーを最高のものに近づけるのも、逆に乱してしまうも、ひいては患者満足度を上げるのも下げてしまうのにも、「採用」は大きく影響を及ぼします。「採用しなければ良かった・・・」と後悔しない採用活動に取り組んでいただきたいと思います。

株式会社 木村経営ブレーン
経営監査 滝野 光史

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